第四章 空白期編
第百十二話 『とある魔導魔術師の教導体験記』
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ませんか?」
『わかったわ。今から場所を転送するわね』
それから場所と明日の時間を教えてもらい、その翌日に俺は魔術事件対策課の隊舎に来ているのだった。
受け付けではシホ・E・S・高町二等空尉が待ってくれていた。
「来たわね。スティング二等陸士」
「はい。シホ・E・S・高町二等空尉。
それでさっそくですが魔導師ランクが低い俺でも役立ちますかね…?」
「それはこれからのあなたの努力次第よ」
それでシホ・E・S・高町二等空尉は人懐っこい魅力ある笑みを浮かべる。
それに対して俺は思わず顔を赤くしてしまった。
しかもそれが気付かれてしまったのかそうでもないのか、
「…? スティング二等陸士、顔が赤いけどどうしたの?」
「い、いえ、なんでもありません!」
「そう…? それと私の事はシュバインオーグ二尉かシホさんかのどちらかで構わないから。固っ苦しいのも嫌でしょ?
私もアルテア君で呼ばせてもらうとするから」
「は、はい。シホさん…」
「ん。まだ固いけど十分ね」
それから一つの部屋に移動した俺達。
二人っきりというのも緊張するものである。
「さて、それじゃまずアルテア君の中に眠っている魔術回路を起こす作業をしましょうか」
そう言ってシホさんは色々と準備を始める。
なにやらキラキラしたビー玉サイズの球状の宝石?を取り出すシホさん。
「まずは魔術回路を自覚するとこから始めましょうか。まずはこれを飲んでみて」
飲む…? この、宝石もどきを…?
「えっと、これを飲むんですか?」
「えぇ、飲むの。そうすればすぐに何が起こるか実感できるわ。
魔術師みんなはほとんどが通ってきた道だから安心していいわよ」
それで俺は少し躊躇しながらもそれを一飲みで喉に飲み込む。
しばらくして、
「うっ!? なんだ、体の中が熱い…! まるで熱を出したみたいだ…」
「気をしっかりと持ってね? しばらくはその症状が続くから」
「は、はい…」
それでしばらく俺はその気の遠くなるような苦しみに耐えた。
シホさんはじっと見てくれているけど本当にこれは正しいのか?
そんな事を思っているときだった。
頭のなかになにかのイメージが沸いてきたのだった。
「あ、あのシホさん。さっきよりは楽になったんですけど、その代わりになにか頭に変なもののイメージが出てきたんですが…」
「…早いわね。それじゃ次はそのイメージを保ったままあなたの内にあるリンカーコアとは別の魔力を探してみて。すぐに見つかると思うわ」
「わ、わかりました…」
それで俺はイメージを保ったままで魔力を探してみた。
これかな…?
そんな事を感じ、自然と俺はイメージに魔力を流すさらなるイメージを重ねた。
瞬間、俺はリンカーコアとは
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