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ランメルモールのルチア
第一幕その四
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第一幕その四

「男は足の早い馬に乗り私達の前から消え去りました」
「男の名は鷹匠から聞きました」
「そしてその男の名は」
「エドガルドです」
 またしてもこの名前が出て来た。
「あの男でした」
「間違いなく」
「許せぬ」
 それを聞いていよいよ言うエンリーコだった。
「あの男、どうしてくれようか」
「どうかここはです」
 ライモンドは必死に彼に告げてきた。
「落ち着き下さい」
「ならん!」
 しかしそれはもう無理だった。
「それはだ。最早だ」
「ですがそれは」
「ルチアのことを思い温かい心を出そうとしてもだ」
「ではどうされるのですか」
「復讐だ」
 最早彼にはそれしかなかった。
「復讐を遂げる。あの男にだ」
「ではやはり」
「そうだ。わしの怒りは最早何よりも増して強く唸っている」
 それが今の彼だった。
「この怒りの炎であの男を焼き尽くそうぞ」
「ではいよいよ」
「エドガルドを」
「そうだ」
 狩人達に対して話した。
「ここはだ。何としてもです」
「何としても」
「ここは」
「そうだ。何としてもだ」
 その決意は明らかだった。
「何としてもあの男を倒す。このわしの手で」
「ではエンリーコ様、ここは」
「我等も!」
 狩人の格好をしている兵士達も主の言葉に応える。恐ろしい炎が城の中に燃え盛っていた。
 そしてその頃。寂しい荒野に二人いた。一本の細い木があるその下にふくよかな顔の小柄な美女がいた。豊かな金髪に青い目を持っておりその波立つ髪の奥に儚げな顔を見せている。服は白く清らかなものだ。その彼女が一人のブラウンの髪に緑の目を持つ緑の美女に声をかけていた。この美女は彫は浅いがはっきりとした顔立ちをしていて口が大きい。その服は緑であった。
 白い服の美女がだ。ここで緑の美女に対して問うた。
「アリーサ」
「はい、ルチア様」
 二人は木を挟んで話をしていた。
「もうすぐなのね」
「ですが」
 アリーサはそのルチアに対して不安な顔で言うのだった。
「あまりにも危険です」
「危険だというのね」
「そうです」
 それはあまりにもどうかというのである。
「エンリーコ様が気付かれた楊です」
「兄上が」
「ですからここは」
 こう言うのだった。
「戻られるべきです」
「けれどその前に」
 それを聞いてまた言うルチアだった。それでもといった口調だ。
「エドガルドに危機を伝えなくては」
「あの方にですか」
「そうです」
 そうすると言って聞かないのだった。
「おそらくここにもお兄様が来られるのですね」
「それは間違いなく」
「ではここは」
「残られるのですね」
「そうです、危機をお伝えしなければ」
 こう言いはした。しかしここで木のほとり
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