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〜烈戦記〜
第七話 〜前哨〜
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『…べーッだ!』
『?』

僕は兵士達に紛れながら洋班を威嚇してやった。





『洋班様!?わざわざ出向いてくださったのですか?!』
『おう』

私は急いで馬を降りた。

『も、申し訳ございません!』
『ははっ、何を畏まってんだよ!俺との仲じゃないか!』
『…はは』

よかった。
怒ってはおられぬようじゃ。

『そういえばお前とはいつぶりだ?』
『…確か洋綱様が徐城太守に任命された時以来でございます』
『あぁ、確かそうだったな。ここに来る前に兄貴には会ってきたんだが、お前の姿が見えないからどうしたもんかと思っとったわ』
『申し訳ございません。何しろ私共も派兵が急に伝えられたもので急いで準備をしていたもので…』
『ははっ、気にするな気にするな!』

気にするに決まっておるじゃろ。
相手が相手なだけに…。

『洋班様!』
『ん?どうした豪統』





『わざわざ出向いて下さるとは…』

この方という人は…。
遣いの者が帰って来たかと思えば政庁から飛び出したとか…。
何を考えておられるのか。

『はははっ!なに、こいつとの仲だからな!な!?』
『え、ええ、古い付き合いですから…』

そして黄盛殿は黄盛殿で頭が上がらんようじゃ。
…まぁ、人の事は言えぬが。

『…そうだったんですか』
『それよりじゃ!』

今度はなんだ?

『兵も来た事だし、早速賊の討伐に向かうぞ!』
『…はい?』

思わず口が開いたままになる。
今なんと?

『ここにおっても退屈だ!早やく準備させろ!』
『ま、待ってください!』
『…なんだ?また痛い目に合いたいのか?』
『い、いえ!逆らう訳では無いのですが…』

洋班様は戦準備がどれほどのモノか知らないのだろうか。
遠征の為の武具や兵装はまだいい…。
だが、兵糧の問題や兵士達の休憩だってまだ満足にとれていないじゃないか。
時刻だって今出れば夜営せねばならないのにこの方ときたら…。

『兵糧や兵士の休憩もままならない上にこの時刻ですと夜営を必要としますので…』

ドカッ

『ウグッ!?黄盛殿?!何を…ッ』
『貴様!洋班様の命が聞けんのか!?』

突然黄盛殿に腹を殴られる。
何故だ。
同じ兵を預かる武官なら分かるはずじゃろ…。
それを何故…。





洋班様が見ておられる…ッ!
なら今が取りいる絶好の機会!

そう思ったら手が出ていた。

『たかが田舎関主の分際で!』
『しかし黄盛殿!』
『くどい!』

ドカッ

『ウッ!』

無茶苦茶なのくらいワシだって知っておるわ!!
しかし、相手は洋班様じゃぞ!?
やれるかやれないかではなくやらねばなら
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