ALO編
episode6 彼女の想い
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んだから、もうちょっと言い様もあるだろクソ。
それに。
『分かっていると思いますが、別に貴方の身の上話を話せと言っているだけではなく、』
「あーあー、分かってる分かってる! ちゃんと話すっつの!」
モモカの想いに気付けないほどに、俺も鈍感では無い。ああ、俺も巷で流行りのライトノベルの鈍感主人公のように人の好意なんて気付けないほどに馬鹿な男だったら、人生どんなに楽だったろう。それについても話さなければなるまい。
そうなると、場合によっては「彼女」のことも、話さなくてはならない。
「はぁー……」
とりあえずこの先のことに、深い溜め息をつく。
既に現実での時刻は四時を回っている。このまま行けば、夜が明ける前には鍛冶妖精領に到着できるだろう。《天牛車》がその滞空制限時間を迎えてゆっくりと地面に降りる……が、そこはもう雪は積もっていない。長く伸びる道はもう、レプラコーン領である埋め立て地帯へと入ったようだった。
目的地まで、あと少し。
そして、それが終われば。
(俺に出来る、最後の場所に行かなきゃな……)
一つの予想を胸に、俺はまた深く溜め息をついた。
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