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ソードアート・オンライン 奇妙な壁戦士の物語
第三話 前・ボス攻略戦
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一日目の攻略会議は士気を上げる事だけで終了。

 二日目の攻略会議では、ボスの扉を発見。やけに途中道のポップが枯渇しているという話以外に不審な点は無い。また、ボスもβ時代とは変わらずのものであり、情報屋である《鼠のアルゴ》からのボス攻略ガイドブックが道具屋に並び、ボス攻略の偵察戦は不要となり、明日――ちょうどゲーム正式スタートから四週間の時期に、第一層ボス攻略が開催されることになった。

 噂ではボスモンスターの取り巻きの《ルインコボルド・センチネル》が美味しい(取得経験値が多いという意)からといって、再々ボス部屋に入ってセンチネルを大量に狩りまくっている何とも奇妙なプレイヤーがいるとかいないとか。

 そんなこんなで、ボス攻略戦まで残り一日。

 今日もまた、センチネル狩りのプレイヤーが攻略組(ディアベルたち)と入れ違いでボス部屋に入っていくのだった――










「はぁ〜、ほんっと暇やなぁ」

 やる気の無さ気な声で、早朝からボス部屋でセンチネルを狩る少年。既にこの作業は力を抜いていても出来るのか、本当にただ気ダル気に同じ攻撃パターンを繰り返すだけ。

 現在の少年のレベルは27。ここ三週間ほど一日12時間センチネルのみを狩り続けた結果がそのレベルへと到達させた原因だ。今の彼にとっては《イルファング・ザ・コボルド・ロード》もただの雑魚同然。倒すのはもはや簡単にでき、逆に倒さないように加減するほうが難しいくらいである。

「・・・・・・ボス攻略、観察含めて見学したほうがええんかな?」

 誰に問い掛けるでもなく呟きながら、コボルド王の三段目のHPゲージもゼロになり、最後の四段目のHPゲージを残すのみとなり、センチネルが3体同時にポップする。

「うーん・・・・・・ボス部屋前で待っといて、参加したいと言えばええか」

 最終的にそう結論付けながら、センチネルが湧く位置も既に把握済みの為、見ることなくその弱点である喉元を貫く。それも、続けざまに3体である。

 後はいつも通り、コボルド王に《アヴォーヴ》を繰り出してスタンさせ、全力でボス部屋の前まで逃げて扉を閉める。また、ボスとの戦闘をリセットするために塔から一度出て、再び中へと入ってボス部屋の前で待機する。

「はぁ・・・・・・」

 退屈のせいで漏れる溜息。既にこの塔の内部に居る下級コボルドのポップは枯らしてしまったせいで、コボルドを屠って遊ぶ事すら出来ない。

 結果、暇人となってしまった。誰だ、ポップ量を決めた奴は――って、アイツか。今更ながら、もう少し条件を付け加えておけばと後悔している。

 などと考えていると、不意にメッセージアイコンが点滅し始めた。何かと思いながら見てみると――

『カーディナルシステ
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