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なのは一途のはずがどうしてこうなった?
第三十四章 されど病人でございます
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感じで、敵に容赦なかったし」

どこからか、ユーノは爪楊枝を取り出して一つのりんごに刺した。

「……」
「はい、あーん」

口を開ける前に押し込まれた。

「美味いけどさ。あーん、はやめろよ……」
「ケイタが重症負ったって聞いた時、僕だって焦ったんだよ……。遺品整理で僕の同人誌が暴かれるんじゃないかって」

おい。
まあ、照れ隠しだろうけど。

「仲間の誰かが落ちるくらいなら、自分が落ちた方が良いとか思ったらだめだよ? つられて落ちる仲間は少なくないんだって自覚しなよ」

治癒魔法。

「それに、闘いながら治癒魔法使ってたのは良いけど、まだまだ甘いよね。色々と魔法を習得してるけど、結局どれも中途半端だし」

治癒をかけながら、文句をかけてくる。

「この前、機動六課で誰が一番強いのかって騒いでたけど、ケイタって強いわけじゃなくて、勝たせない戦い方が巧いってだけだよねー。ケイタが誇れるのって魔力量とそれを分配できるレアスキルだよね」

こいつ……、俺をいじめに来たのか?

「でも、まあ。結構格好良かったと思うよ。客観的な意見として言えば、そりゃあもう、女性局員達がお見舞いに来たいって申請が沢山あったらしいよ。はやてが、阻止してたけど。でもさ、守りの大切さって守りたい人を守るだけなら二流だよ。自分自身も守りきって一流って。どこかの誰かの著書で読んだ気がするけど?」

はいはい、俺の著書ですね。
こう、ねちっこい攻めはユーノらしさだろう。
それだけ、心配の表れだと思う。

「失礼します」

誰か来た。
ティアナだった。
それは、どこまでも敵だった。

「ハッ! 濃厚な気配……! お邪魔しましたー」
「待て! お前は壮大な勘違いをしている!」

ユーノはきょとんとしていた。

「いやいや、私知りません。ミウラさんとユーノさんがそんな関係だったなんて」
「? 友人だけど? はい、あーん」

ユーノは天然だった。

「やっぱり……!」

そう、言い残してティアナは退室していった。

「おい……、ネタにされたぞ」
「ネタ? 何のこと?」

言うべきか。

「いや、まあ、知らないほうが良い事もある……」

今後、ユーノネタのBL同人誌を書くのは自重しよう。
ネタにされる気持ちが理解できた。



後に、ユーノ×ミウラのBL同人誌が出回ったとか。



押し付けの善意と押し付けの勘違い
配点:(お見舞い)

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