魔法先生ネギま!
0254話
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ていたんだが、魔法使いの襲撃を受けた時にそんな余裕が無くなったからな。それ以降はずっとこのままで通して来たから既に違和感は余り無い。
「あれ? 何持ってるの?」
夏美が俺の持っている本と杖に興味を引かれたのか、そう尋ねてくる。
千鶴もまた、笑顔で成り行きを見守っている。
「ん? あぁ。これはエヴァンジェリンからお近づきの印にと貰ったものだ。いわゆるオカルト本みたいな感じだな」
オカルト本、という単語でピンと来たのか納得した様子の千鶴。逆に夏美は魔法の事を知らないだけに意外そうな表情をしている。
「へぇ、アクセル君ってオカルトとかに興味があるの? ……まぁ、子供ならそれもおかしな話じゃないのかな? と言うか、何でエヴァンジェリンさん?」
「ほら、昨日夏美ちゃんの演劇部に行ったでしょ? その帰りにアクセル君が迷っている所に出くわして、その時にエヴァンジェリンさんも偶然その場に居合わせたのよ。それでそのまま一緒に学園長室に行って……という流れね」
「へぇ、クラスの殆どと関わろうとしないエヴァンジェリンさんがねぇ。余程この子が珍しかったのかな?」
「さて、その辺は俺もあまり分からないが……それよりも、そろそろ部屋に戻らないか? さすがに外で話をしていると寒くなってきた。風邪を引いてもなんだしな」
「そう言えばそうね」
何せ今は1月。まさに寒さの真っ盛りと言ってもいい季節だ。その状態でわざわざ寮の外で話をするというのは、俺はともかく普通の女子中学生である2人にとっては厳しいだろう。
頷いた千鶴の後を追うように、俺達は女子寮の中を進んでいく。
「そう言えば昨日から他の住人の姿を見てないが……それなりの人数がこの寮にはいるんだよな?」
「え? うん、もちろん。でも、今日は冬休みの最終日だからね。きっと宿題とか新学期の準備で忙しいんだと思う」
「フフフ、うちのクラスは色々と忙しい子が多いから。冬休みも色々とあっただけにそのツケを今払わされているのかしらね」
「そうねぇ。特にアスナは今頃木乃香さんに泣きついてるんじゃない?」
「確かにそれはありそうね」
「アスナ?」
聞き覚えのない名前に、思わず尋ねる。
いや、転校生である俺にしてみれば殆どの名前が聞き覚えのない名前になるんだろうが。
「そう。神楽坂明日菜。うちのクラスでも中心的な位置にいる人で……いいんちょとは喧嘩友達って感じかな。バカレンジャーのリーダーでもあるけど」
「バカレンジャー?」
「まぁ、簡単に言えばクラスでも成績の悪い人達の総称よ」
バカレンジャー、ねぇ。
そんな風に話ながら歩いていると、やがて部屋へと辿り着く。
「ただいま、いいんちょ……って、何コレ!?」
最初に部屋に入った夏美が驚きの声
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