十四話
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ね」
「真桜の様に、作った事は無かったがな、知識だけは持っていた。それに、今までは予算の都合で出来なかったが、ようやく予算が許された」
「なあなあ、これって、量産するんか?」
「ああ、いずれはな、だが、火薬は製造法を秘匿しなければいけないから今の所難しいか、火箭や鉄玉は作り方を教えれば、城内の鍛冶職人でも作れるだろう。だか戦場で使うなら、それなりの数を揃えないといけないから、時間が掛かるだろうな」
そこに、華琳が入って来た。
「調子はどう、如水。あら、真桜も居たの?」
「あ、華琳様。先生に頼んで見学させてもろてます」
「許可を得ているならいいわ。如水、上手くいってる」
「いいところに来てくれた、華琳、この武器を城内の鍛冶職人達に作るよう依頼できるだろうか」
「作れると思うけど、まだ試作段階でしょ、その武器。もう少し安全が確保できる様にしなさい」
「そうだな、火箭はともかく、鉄玉は輸送で誤爆する可能性もあるしな、そこのあたり何か考えて見るか」
「火箭の方も、実戦なら、少なくとも五百、理想を言えば二千や三千以上は揃えないと意味が無いわ、今はそれだけの予算が割けないからしばらく待って頂戴」
「そうだな、確かに、予算の事もあったな」
二人の話を大人しく聞いていた真桜だったが、華琳に願い出た。
「華琳様、うちに、先生の研究の手伝いさせて貰ってええやろか?」
「いいわよ。如水もいいでしょ」
「真桜なら私と違った発想を期待できだろう、私も異存は無い」
「それなら良いわ、真桜、この部屋に入るときは、如水に必ず許可を取りなさい、それが条件よ、わかった」
「はい、わかりました」
そして、以前同様、如水は大陸各地に諜者を撒き、情報を集めていた。
その中で興味を持ったのは劉備と朝廷の動きである。
劉備は乱が終わると朝廷から平原に小さな領地と城を貰っていた。曹操と劉備は以前、陣中で会っただけの縁だが、史実では曹操の覇道の最大の敵だった。今後の為にも注意して問題は無いだろうと如水は思ってだった。
しかし、集めた情報を調べると如水は疑問を持った。劉備の領地は作物の物成りも良くなく、目立った産業も無い様であり、更に、前任の領主が圧政を敷いた為、民力が落ち、食糧、資金が思うように集めらない様だった。更に、連れて来た義勇軍を解散させずにいる為、資金、食糧不足は慢性的に続き、市中の警備が上手く回らず、夜には治安が良くない事、そして日々の糧にも困り、以前、曹操が渡した食料を使っているとの情報も入っていた。
「この情報筋は信頼できる者達だが、どうも信じられないな。諸葛亮と言えば劉備を助け蜀の建国の功臣だったはず、それがこんな施政を行うのか、甚だ疑問だ、それとも、こちらの動きを知り、偽の情報を流しているのか」
しかし、向こうが防諜に使う予算があるかと
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