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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第26話 『クラス対抗戦』 中編
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んなもの――競技に使う訳が……」
<<警告、アリーナ中央部に所属不明のISを確認。対象より『白式』、『甲龍』共にロックされています>>
そんな警告音を聞いて、煙が晴れ始めた閃光の着弾点を見るとそこには――
「な、なんだよ……あれは」
「
全身装甲
(
フルスキン
)
!?何よあれ――」
見た目は確かに女性的なボディラインをしているが、巨大と言ってもいいその四肢に恐怖をも覚える顔面5つ目の仮面。
そこには、全身装甲の、まさに『異形』と言ってもいいISが存在した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
嫌な予感ほどよく当たるという。
まさにその通りだ。なぜなら今俺はそれを身をもって体験していたのだから。
俺達4人と織斑先生、山田先生は一夏と凰さんの試合を見ていた。
そしてその試合は最終的に一夏の賭けにより、イグニッション・ブーストと零落白夜を組み合わせた一撃が甲龍を直撃し、試合は一夏の勝ちになるものだと思っていた。
だがしかし、その瞬間に乱入者が現れた。
突如としてアリーナのシールドを貫通するだけの威力、まるであの時の襲撃者の攻撃にも似た砲撃によりシールドを貫通してアリーナへと乱入者が現れた。
俺はアリーナに閃光が走ったのをモニターで確認した時に、『まさか、また奴なのか?』と思った。
だが、その乱入者は以前の襲撃者ではなかった。暫くして煙がある程度晴れ、そこから現れたのは――『異形』だった。
その『異形』が放った閃光の一撃はアリーナの中央に大きなクレーターと燃え盛る業火を残し、事態の深刻さを物語っていた。
即座にアリーナ内部への避難命令が発令されると共に、観客席の防護シェルターが降りる。
そして今居る管制室にもアラートが鳴り響いており、今モニターの中ではアリーナの空で唖然としている一夏に凰さん、そして――アリーナの中央から微動だにしないその『異形』が対峙していた。
不味い、俺は自分の中でそう思った瞬間――それまで微動だにしなかったその『異形』が動き出し、一夏と凰さんに対して攻撃を開始する。
「お、織斑君!?凰さん!? 大至急アリーナから離脱して下さい! 急いで教師陣がアリーナへと突入、事態の沈静化に動きます!」
山田先生も声を荒げてそう通信を送るが、返された返答は予想外のものだった。
『そうしたいのは山々だけど――だけどここで俺と鈴が逃げたら、奴はきっと観客席を狙う! それが一番最悪の事態じゃないのかよ――答えてくれ千冬姉!』
『そうよ千冬さん! 今奴の意識はあたし達に向いてる、だけど――もしあたし達が逃げて、さっきみたいな攻撃が観客席に対して放たれたら、それこそ惨劇になるんですよ!』
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