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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第24話 『乙女の悩み』
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えながら泣いている凰さんだった。
凰さんは俺とアリアが来た事に驚いて、急いで自分の目をこすると無理に笑って見せてくれたが、なんというか見ていて辛かった。
だから、俺とアリアでよければ話を聞く と提案したら、目を見開いた後に再び泣いてしまった。
先程一夏に対して女の子を泣かせた、という理由で憤ってしまったが自分も今泣かせているということに変わりはない以上、なんというか複雑な気持ちではあった。
部屋の中にある椅子に座ると、ベッドの座る凰さんは相談や愚痴くらいなら聞いてやる、と言った俺達に対して何があったか全て話してくれた。
その上で俺が思ったのは、やはり一夏は一発殴るべきだという事だった。
「……うん、リンは悪くないよ――悪いのは全部織斑君、女の子との約束を忘れるだけじゃなくて意味を取り違えるだけでも最低、それとリンを泣かせた事がもっとも最低」
「まぁ、な――男の俺としてもちょっと思うところがあるのは事実だからなあ。この落とし前、どうしてくれようか」
「アリア、悠――うん、ありがとう。 なんていうかね、話し聞いてもらってこうやって相談に乗ってもらって、結構楽になった。 梓姫もありがとう、2人を連れてきてくれて」
「気にすんな、オレは大事なルームメイトで友人が泣いてるのをほっとけなかっただけだからさ」
当然だが、梓姫と話をしたあの話は伏せた。絶対に知られちゃいけないから。
さて、真面目に一夏にはどう落とし前をつけさせようか。放課後の特訓で一度全力でボコるのは確定として……前にアリアが言っていたが俺とアリア、オルコットさんでひたすら追い回してやろうか。
そうだな、それがいい。一夏のためにもなるし一度奴とはお話をする必要がありそうだし。
「リンは――その言葉を、織斑君への好意として、自分の気持ちとして伝えたんだよね?」
「なっななな、何を言ってるのよアリアっ! あ、あたしはその――」
「隠さなくていいよ、だって――もしそうなら、それはとても勇気のあることだと思うから。そうやって自分の心の奥底の気持ちを相手に伝えるって言うのは、とても難しいから。少なくとも、私にはできないよ」
「アリア、えっと……」
「ふふっ……リンは、織斑君が好き?」
「――うん、あたしは一夏が好き えっと、ここだけの話にしてね?勿論梓姫と悠も」
俺と梓姫は『わかった』と返答すると、凰さんは言葉を続けた。
「あたしね、昔いじめられてたんだ、それで――そんなあたしを助けてくれたのが一夏だった。一人だったあたしに、いじめられていたあたしに手を差し伸べてくれたのが一夏だった。一夏と出会って長い時間一緒に居ることで、一夏のことが――好きになっていた。中学2年の時にね、中国に帰ることになって、一夏と一緒に過ごした証が欲しかった、一夏を諦める
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