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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第23話 『「俺」と「オレ」』
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あ……朝はガチ泣きしてたしなあ。
「いいから、落ち着けアリア! ほら梓姫お前謝れ! じゃないと俺もアリアに加勢する事になる!」
「流石にオレも2対1は無理だな。 まあ確かに、今朝はオレもどうかしてたよ。悪かったアリア、釈明が必要ならちゃんとするさ それより、さっきから羽交い絞めにしてるけど……悠、お前何気にアリアの胸触ってないか?」
アリアを抑えるのに精一杯でそんなこと気にもしていなかったが ああ、なんか柔らかいなあとか思ってたらそういう事――
……ちょっと待て! いや、俺は決してそんなつもりじゃ!
梓姫がニヤニヤしながらそう言うと、俺は急いで彼女を離す。
そして羽交い絞めから開放されてこちらを向きながら胸のあたりを押さえてこちらを見ているアリアの顔は真っ赤だった。
不覚にも、その表情を見てドキッとしてしまうが――俺は自分を押さえ込む。
そうだよ、彼女は友人だ。異性だとしても友人なんだ。 そう、自分に言い聞かせて。
「あぅ……ユウ」
「わ、悪いアリア――流石に今のは俺が悪い、すまなかった」
「う、ううん? 私も自分見失ってたし……いいよ、気にしないで?」
「ラッキースケベだなあ悠。いや、オレも女だからアリアの気持ちは分かるよ? 事故とはいえ見ず知らずの男じゃなくて、自分の信頼できる奴なだけマシだろアリア さ、じゃあオレも顔見知りだよな? じゃあオレにも胸を――いってぇ!?」
「いい加減にしろ梓姫」
「いい加減にしてシキ」
梓姫のそのラクハラ発言は最後まで続かなかった。
俺とアリアの怒りの鉄拳が同時に奴の頭、豊かな黒髪の真上から炸裂したからだ。
かなりいい音がしたと思う。というより今朝の仕打ちに今のおちょくりにセクハラ、まだ殴り足りない気がしてきた。
「ったたた……今のは中々いいパンチだったぜ。まあ、ちょっと話を戻すか。つまりだ、俺とアリアは昔の知り合いで、そうだな――言っていたように殺し合いをする関係だった。今は敵対してるわけでもないしそういじゃないし、オレとしてもできれば2人の味方で居たいと思ってるんだからな? 悠、お前――楯無から聞いたが、護衛の話断ったんだってな?」
「ああ、断ったさ――俺は、いや……俺達は一方的に誰かの力を借りて、それを利用するのだけは嫌だ。それに、そんなのただの『拘束』だ。そんなものを望んではいない、自分達の求めるものは、他人の力じゃなくて自分で手に入れる。何か間違ってるか?」
「ははっ――いや、オレもそれでいいと思うぜ? なーるほど……楯無が言っていたのはそういうことか。余計に興味を持ったよ、悠。 確かに、見方を変えればオレ達対暗部がやってることは『拘束』だ。勝手に一方的に同意もなしに何なりするといって、そして監視して、護衛する。そんなもの、ただの拘束でしかな
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