暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜水と氷の交響曲〜
ターン21 死神の羽は黒い羽根
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う。正直なところを言うと、このカードは欲しい。フィールド魔法の補助がないと若干素の打点が低めな僕のデッキでは、あの攻守半減効果はかなり使えるだろう。でも、本当にもらっちゃっていいのかな?ちらりと隣を見ると、うなずくユーノの姿。目線を前に戻すと、満面の笑みを浮かべる鎧田。……誰も反対しないみたいだし、じゃあ、もらっとこうかな。

「ありがとう、鎧田!」
「おいおい、さっきも言ったろ?気にすんなって」

 こうして、僕にとってのノース校友好デュエルは終わりとなった。次の日鎧田は帰っていったけど、なんでもノース校校長になんで万丈目君のアームド・ドラゴンを返してもらってこなかったんだ!って怒られたらしい。自分で忘れてきといて、そりゃいくらなんでもあんまりじゃなかろうか。万丈目も万丈目だけどさ。
 そう言えばあの後、ユーノに気になったことってのは何か聞いてみた。そしたらちょっとデッキ見せてみろって言うから素直に渡したらカードを1枚ずつじっくりと見た後でポツリと『やっぱり、ない……な』っていつもとは違いやたらとシリアスな顔で言ったのが心に引っ掛かった。まったく、一体何を隠してるんだろう。一人で悩んでたって何も解決しないってのに。
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