第二話 開始早々に迷子です
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法があったやんか!」
――道具屋で地図を買えばいいんだ! などというシンプルかつ的確な解答。考えてみれば、最初からマップデータが登録されているなどというゲーム上の甘い考えは捨てた方が良かったのかもしれない。地図が登録されてなければ、道具屋で買えばいいのだ。
と、早速少年は道具屋に移動して店頭を見てみると、地図は無かったが無料配布のガイドブックが置いてあり、ついでに研磨アイテムと回復ポーションを買って道具屋を出る。
「よし! きっとこれにはマップデータが描かれている筈や!」
そう思い、ガイドブックを開いて地図の頁を探すと――あった。このはじまりの街から少し遠いが、《トールバーナ》という町があるらしい。地図も詳細に描かれており、これならば迷う心配もないだろう。
「気を取り直して出撃や!」
そうして、少年は気を取り直して自分の身体能力の許す限り走り続けた。
ポップするモンスターは《ドレインスピア》による刺突によって即死させ、まずは草原を駆け抜ける。
猪、狼、狼、猪、猪、猪、自走捕食植物《リトルネペント》、弱点かと思いその丸い実を同時に三個破壊して、代わりに《リトルネペント》が三十体という馬鹿らしい量がポップするというとんでもない事態が発生した。
先ほどのガイドブックでこの胸糞悪い植物の情報を少年は見ていたが、どうやら特殊攻撃に腐食液噴射という武具耐久値を極端に落とすものがあるらしく、武具が壊れる前に決着をつけなければならなかった。また、これは後で知ることになるのだが、実を傷つけると即座に破裂して臭い煙を撒き散らす。煙は新たなネペントを引き寄せる効果があり、破壊してもネペントが寄り付かなくなるのは、ネペントをアホらしい数――ポップが枯れるまで狩り尽くすしか方法はない、とガイドブックには記載されていた。後でそれを見逃した自分に恨みを持つのは、また別の話だ。
現在は三十体の胸糞悪い自走植物に包囲されている状態。身の丈は1m半で、先日に戦った《マンイーターJr》の3倍は丈が大きい。
(とにかく先手必勝や。特殊攻撃をやられる前に勝つ!)
そう考えて、少年は踏み出して一瞬で7体の《リトルネペント》を屠る。その際にまた実を破壊してしまい10体くらいポップするが、構わず攻撃を――今度は《リニア―》を混ぜながら12体のネペントを同時に討伐するが、また実を破壊してしまい再び10体のネペントがポップする。
特殊攻撃をしようと溜めているネペントを逸早く見つけて神速の《リニア―》によって即死させ、その後すぐに他のネペントを通常攻撃で屠り続ける。
ネペントからの攻撃はあったが、それはすぐに刺突によって迎撃という名のオーバーキル(モンスターの残りHPに対して与えるダメージが過激の意)を与え
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