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ソードアート・オンライン 奇妙な壁戦士の物語
第二話 開始早々に迷子です
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ニティをタップしてギルド作成を選択。ギルド名決定に十分近く迷うが、《円卓の重騎士(The Heavy Knights of the Round Table)》と名付ける事にした。由来は、ただ単に自分の戦闘スタイルと照らし合わせて自分の好きな伝説に則っただけである。

「あ〜、ギルド《円卓の重騎士》はただいまギルドメンバー募集中や! メンバー定員残り二人で、別に戦闘スタイルは問わへん。入ってくれれば、根性さえあれば命の保証は僕が全身全霊でしたる! 一緒に僕と行動と共にしたい人、死なずにかつ確実にレベルを上げて強くなりたい人は、遠慮なく声かけてぇな!」

 と、表に出て再び三十分くらい街を回りながら呼び掛けてみるのだが――結果、収穫はゼロ。これでもまだ、メンバーは一人も集まらなかった。

「――おっかしいなぁ。誰も集まらへん」

 頭を掻きながら独り苦笑する少年。話し掛けづらいのか、はたまた自分から動こうとはしていないのか、それは彼の知る範疇ではない。

 しかし、このままでは不味いのだ。このままでは次の村へ行くことが出来ず、引き籠り組の仲間入りになってしまう。SAOのプレイヤーの観察、及びSAO自体の監視が任務な以上、それだけは何としても防がなくてはならない!

 グッ、と握り拳を固めて最後の方法を試みる事を決意する。あまり使いたくはなかったが、後でフォローすればきっと大丈夫だ。

(きっと好転する・・・・・・かなぁ?)

 心の底では疑問に思いながらも、既に選択肢はそれしか残っていない。

 道行く人を見ながら、標的を見定める。――といっても、一人しか歩いていなかったのだが・・・・・・初期装備の革の鎧を纏い、赤を中心とした黄色のラインが入った服を着た茶色いセミロングの髪を赤い髪飾りでツインテールにしている小柄な少女――その少女に向かって、少年は走り込み――

「――お願いします! 報酬払うしレベ上げでも何でも手伝いますんで、道案内をお願いします!!」

 ――と、少女の前に回り込んでダイビング土下座を決めて見せた。

 ――決まった、などと内心でドヤ顔をしつつ少女の反応を待つが、一分、二分経っても一向に反応は帰ってこない。

 恐る恐る、といった感じで少年は顔を上げてみるが・・・・・・既にそこに少女の姿は無く、どうやら逃げられたみたいである。

「・・・・・・何でやねん」

 目の前には救いようがないほどに誰も居ない。プレイヤーはおろか、NPCの一人すらいないのだから、もはや何処かの無人空間に隔離された気分である。

「・・・・・・また、あの森に迷い込むのはゴメンやで」

 などと冷や汗をかいていると、不意に名案が頭の中を電流が走るかの如く過った。

「・・・・・・そうや。これや、この方
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