第二話 開始早々に迷子です
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正が付いており、HP吸収付加、毒属性付加、などという特別な能力までもが付加された代物だった。
しかし、残念ながら筋力要求値は20だ。今の少年の筋力値は16で、後たったの4だけ足りない。これを装備するのは不可能と思われたその時――
ステータスを見てみると、いつの間にかステータスポイントが9も溜まっていた。まさかと思いレベルを見てみると――どうやら先ほどの《マンイーター》の経験値が相当高かったのか、レベルが11にまで達している。
一日でこれなど、何処の廃人ゲーマーだと思いつつ苦笑し、少年はステータスポイントを筋力値に6、HPに3振り分けた。これで現在の筋力値は22である。序盤にしては、きっとかなりのパワータイプに思われる事だろう。
左端のHPの状態を見てみると――2791/2791と表示されている。レベルが上がったことによりHPは全回復されたのか、先ほどの戦闘の傷は全くといっていいほどに残っていない。
試しに先ほどドロップした《ドレインレイピア》を装備して観察してみると――その刀身は樹海の木葉のように深い緑で、丸い鍔にはまるで茨の棘のような装飾品が付いている。
HPを再度確認してみると、2791/3791と表示されている。どうやら、本当にHP上限値が増えている様だ。序盤で1000も上限値が増えるなど、もはやチートと言われても反論出来ないような代物である。
情報公開は――しないほうが、吉だろう。これを狙う為にあの気持ち悪いモンスターを250匹も倒し、更にあの中ボスモンスターとも戦わなければならないのだ。例えチームプレイだったとしても、狙ってやるのは精神が先に折れるのが常というものだ。
第一、この情報のせいで何人の死者が出るのか分かったものではない。だからこそ、情報公開は絶対にしない。するとしても、それは当分先の話である。
「さて・・・・・・どないして帰りましょか」
そして、少年の今の状況は全くといって良い程に打破されていない。何故なら、ボスモンスターと戦って多すぎるほどの経験値と、性能が良すぎるほどの武器を手に入れただけで、この森から脱出できたわけではないのだ。
「・・・・・・あ、これさっきのボスからやっけ」
見てみると、アイテム欄の最新でドロップしたアイテムの中には回復結晶、転移結晶という二つのものが入っていた。先ほどの《ドレインレイピア》のようなボーナスアイテムとは違った、通常ドロップ品なのだろう。
転移結晶という文字を見た瞬間、少年の頭にピカッと豆電球が光ったような気がした。彼は転移結晶というものをオブジェクト化して取出し、そして――
「転移 はじまりの街!」
そう唱えた瞬間、彼の目の前が一瞬だけホワイトアウトし、すぐに見慣れた光景へと変化してい
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