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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第21話 『嵐の後の静けさ』
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――未来を求める、そんな少年に魅せられた存在が この地、IS学園にも居た。

――魅せられて、知りたいと望む。 己の立場や存在を自覚しながらも、『彼女』は知りたいと望む。

『そんな彼女との出会いに、『可能性の申し子』は何を感じるのか』

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IS学園後校舎より少し離れた森の中、既に多くの人間は寝静まっているであろう時間、月夜に照らされる暗闇の中に一人の存在があった。

黒のスーツ、女性にしては長身の身長、長い黒髪に鋭い眼光、『ブリュンヒルデ』”世界最強”の称号を持つ彼女、織斑千冬は険しい顔をしながら携帯電話を片手に暗闇の中に存在した。

「まったく、手間をかけさせてくれる」

私は今、かなり疲れていた。今日だけであまりにも多くの事がありすぎたからだ。正直に言えば、あの一件の後にどれだけ胃薬と栄養ドリンクを飲んだ事か。
謎の襲撃者に、突如としてアリーナと学園に対するハッキング、そして奴と瓜二つに姿をしていた月代のIS、だが――それだけではなかった。

進展があったのだ、まず……月代のあのIS"Tempest_Dragoon"、そして損傷が酷かった『ブルー・ティアーズ』に『ブラッディア』を私が直接回収したのには理由がある。
第一に、月代のあのISについて下手に調べられないようにするためだ。可能性の話ではあるしそんな事はないとは思うが、もしあの襲撃者を私たち以外で見た存在が居るとしたら、そしてそれが外部へと漏れたとしたら、間違いなくあの襲撃者と同じ姿をしていた月代は、周囲全てからの集中砲火を受ける事になる。

だからこそ、そんな危険性を考えて調べられないように、また他の2機同様極秘に私と山田先生の手で修復を行うために回収した。

だが、奴のIS……"Tempest_Dragoon"を修理することはできなかった、いや『させてくれなかった』のだ。

月代を保健室へと搬送、オルコットとローレンスは比較的に怪我が浅かったという事もあって寮部屋に戻った後私はその3機について山田先生と共にIS学園の地下施設、一般生徒や普通の人間では絶対入れない区画で修理を行おうとした。

しかし、他の2機については修理や情報開示をさせる事はできたが、奴のISだけは決して命令を聞かなかった。『管理者の許可が必要です、第三者のアクセス及び干渉は認められません』そんな警告ウインドウが出るだけで、一切のアクセスを受け付けなかった。
それどころか、奴のISは自動修復機能で勝手に自己修復を開始していたのだ。

今回の一件は、多くの事が徹底的に機密扱いとされている。
殆どは当事者である私も知っているが、得られない情報も――確かにあ
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