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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第18話 『正体不明 < Unknown >』 前編
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罰なら受けます、ですが――あの2人を助けたいんです、このまま放っておけば――きっと不味い事になると思います」

「…はぁ、篠ノ之、普段優等生のお前までこんな事をするのか」

「こんな事?こんな事って――千冬さんッ!」

「落ち着け篠ノ之! それと、織斑先生だ。お前にまで織斑の馬鹿がうつったか――誰も説明しないとは言っていない、山田君、現状のデータとアリーナのシステム状態のステータスを出せ!」

「は、はいっ!」

篠ノ之さんはアリアと仲がよかった。だからこそ、下手をすれば2人が死んでもおかしくはないこの状況では冷静にいつも通り振舞っているように見えても、心の中ではかなり焦っていたのかもしれない。
今の篠ノ之さんの口から出た織斑先生への言葉は、きっとそれを物語っていたのだと思う。そしてそんな冷静ではいられないという状態は、織斑先生も同じなのだろう。普段常に冷静な織斑先生が、今こうして言葉を荒げたのだから。
織斑先生が山田先生に指示を出すと、管制室のモニターにアリーナのステータスが表示される、そしてそれを見て俺達3人は、現状が自分達の思っていたものより遥かに不味い事になっているという事を俺は理解した。

「これは……」

「これが今の現状だ、アリーナの全ピット・ゲートが使用できないのはお前達も見たと思う、だがそれだけではない……アリーナのシールドレベルが4に設定され、更に何者かが学園のデータベースへとハッキングを仕掛けている――恐らく、今アリーナの中に居るあの襲撃者だろう」

「レベル4、最も大きな危険性が発生した場合に行われるセキュリティレベルの適応値――織斑先生、それで現状の対応は?」

「現在、ハッキングに対して教員・そして精鋭の生徒達でその対処を行い、扉のロックだけは解除できた。つまり観客席に居た生徒は全員避難済みだ――しかし、アリーナの中へ突入する手段はまだ確定されていない、残念だが……2人を助けに行く手立ては、今はない」

「ざ、残念って――それだけで済ませるんですか!? 中でアリアが、2人が死ぬかもしれないんですよ!? よくそんなに冷静で居られますね、千冬さんッ!」

「そうだぞ千冬姉! 急がないと2人が危ないんだ、モニターで見ただけだけどよくわかる、あの襲撃者は不味いって事が!」

何も出来ない、という織斑先生の発言に対して一夏と篠ノ之さんが非難の声を上げる。確かに、俺だってそう思うさ――だけど、織斑先生だってきっと今辛いんだ。
俺は考える、今新たな情報を得た上で、現状としてどうすればいいのか。アリーナへは非常に強固な上に、レベル4設定の『シールドバリアー』が邪魔していて進入できない。ゲートも封鎖されている。
仮定の話として、もしリミッター無しの『テンペスト』ならば、あの襲撃者がやったように
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