暁 〜小説投稿サイト〜
IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第17話 『蒼い雫』 後編
[1/16]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
――大空を舞うのは『赤』と『蒼』。
―― 一人の少女は、自分を偽り続けて、己の力を証明するために。もう一人の少女は、それを否定し、偽りを否定するために。
――対照的で似ている二人の戦いが、幕開けた
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ふにゃぁ……」
目が覚めて、私が本日最初に口にした言葉はそんな気の抜けた言葉だった。
我ながら一日の始まりがそんな気の抜けた始まり方で、少し恥ずかしい。
だけど今の私は個室だ、後短い期間といえど個室なのだ、だからこの部屋には私以外誰もいない、つまり問題はないのだ。 そう勝手な言い訳を自身に言い聞かせる。
私の朝は早く、そして忙しい。早朝早い時間に起きて、シャワーを浴びて身支度を整えて、普段は完全に目が覚めた状態になってから朝食を食べに行く。
そして朝の行動は全て迅速でなければならない、なぜならば……迅速に行動しなければ時間が足りないし、もし朝遅れたりしたら織斑先生の持つあの『出席簿』という最終兵器での一撃をもらう事になる。だから朝はとにかく急がないといけない。
だけど、私は基本的に朝が弱い。
低血圧だとかそんなんじゃなくて、単純に『幸せな時間』を出来るだけ長く過ごしたいと思ってしまうからだ。別に今の生活や日常に不満がある訳じゃないけど、単純に朝のベッドの中というのはある種の麻薬だ。人を誑かす非常に強力な魔力がある。
特に先日は危なかった、身支度をして時間を確認、すると多少の余裕があったので『ポン太君』のぬいぐるみを抱きしめながらベッドの上でゴロゴロしていたら突然睡魔が襲ってくる、あの時自分が遅いということでユウがきてくれなかったから確実に『おりむらせんせい』の粛清を受ける事になっただろう。
さて、ひとまずは起きて準備を始めよう。
そう考えると私は大きな欠伸をして、まだ眠気が完全に取れてない目を擦り、覚醒しきっていないぼーっとする頭を何とか働かせると、いつも通りの朝やっている事をするために、行動を開始した。
シャワーを浴びて今日という今日は朝から完全に目を覚まさせる。そして身支度を終えた私はまだ時間があるのを確認するとドサッという音を立ててベッドに腰掛けると考えの渦の中に入っていく。
「……今日、なんだよね」
オルコットさんとの試合の日、本当ならば昨日だったのだけど、織斑先生から急に『事情が変わった』と伝えられた。そして今日の放課後、昨日と同じ第三アリーナで私とオルコットさんの試合がある。
ユウが昨日、あの後ぼやいてたけど、学園の事情とか何か陰謀があったりするのかもしれないけど、私には関係ない――だって今の私の目に映っているのは、彼女。『セシリア・オルコ
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ