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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第17話 『蒼い雫』 後編
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したかったんですわ。
ですけど……今更になって思うことがありました。あの時の――彼女の絶対零度とも言える瞳の中にあった、本当に僅かにだけ見えた気がしたもの……『否定』のような、そんな感情は、なんだったのかと。
今日私は、彼女と――ローレンスさんと戦いますわ。彼女については調べましたが、情報は全く出てきませんでした。わかったのは『専用機持ち』ということだけで、他の事は一切不明。
負ける気はない、そう思いました。ですが……昨日の一戦で考えるものがあって、そして――3人の事を知ってみたいと、もし、もしできるなら……歩み寄りたいと、そう思っている自分に、私は気がつきませんでした。
考えに耽っていると、既にかなり時間が経過している事に気がついて、私はバスルームを後にする――その心の中にただ、『知りたい』という気持ちだけを残して。
私の意思は、信念は――間違っていたのでしょうか? 一瞬ではありましたが、そう思ってしまった自分が居ました。
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時間は流れて、放課後。私は昨日と同じように第三アリーナのAピットに来ていた。私はISスーツ姿、そしてピットには制服姿のユウとホウキ、織斑君の姿もあった。
ひとまず、放課後までの間、私は授業を受けながらひたすら考えた。頭の中で昨日の織斑君とオルコットさんの戦いを思い出し、レオンさんから送られてきたデータの事を考えて、どうやったら自分が優位に進められるかをひたすら考えた。
考えたのはいいのだけど、実はぼーっとしすぎて織斑先生から『出席簿アタック』という渇を貰ってしまった。未だに少し頭に痛みが残っている、これ試合に響かないよね? と心の中で思う。
モニターを確認すると、昨日同様――というより、昨日より観客席の人数は少ないかもしれないが、かなりの生徒がこの試合を見に来ているのがよくわかった。
よく見れば、観客席で『お姉様ぁぁあああ!!』とか何か変に騒いでいたり変なポーズを取ったりしてる人達が居た気がするけど、私は見なかったことにする。うん……私は何も見てない。
そんな頭痛の種から目をそらして私は はぁ… とため息をつく。とにかく、私はこの戦い――自分望んだ事をするだけだ。それをしないと、譲ってくれたユウにも申し訳ないし、きっと悔いが残るから。
「アリア、大丈夫か?」
「ん、大丈夫だよ……私もこのこの子もコンディションには問題はなし、後は行くだけ」
「気合、入ってるな――じゃあ見せてくれな、アリアのオルコットさんに対する覚悟と戦いってのを」
ユウが多少心配そうに声を掛けてくるが、私は自分の首のチョーカーを指差すと笑顔でそう返してみせる。考える事は殆ど考えた、後は実戦でそれ
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