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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第17話 『蒼い雫』 後編
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「ん――オルコットさん、『自分を偽って、辛くない?』」

ビクッとオルコットさんの身体が一瞬震えて、自信に満ち溢れていたその瞳が揺れる――ああ、やっぱりそうなんだなあと私は思う。
私が過去にそうだったから、オルコットさんと似たような感じだったから、もしかしてとは思った。だったら……きっと、私の推測はほとんど当たっている

「――何を、言って」

「私にはね、オルコットさんが自分を偽っているように見えるんだ。ごめんね、勝手な事言わせて貰う――オルコットさんはね、『昔の私に似てるの』」

呆然とするオルコットさんを見ながら私は言葉を続ける、今こうして戦って、この場で伝えないと、そうじゃないといけないってそんな気がしたから。

「私にはオルコットさんがどんな過去を背負ってるかなんて知らないし、殆ど話したことも無いし、よくも知らない。 だけどね……『あの時』のオルコットさんを見て、私は貴女に過去の自分を見た、そんな気がしたの」

「戯言を――」

「偽って嘘ついて、そんなもので自分を虚飾して、自分を傷つけて――そして、貴女のその子まで傷つけてる」

そう言うと私は、オルコットさんの機体、ブルー・ティアーズを左手で指差す。

「私と似ているから――ううん、『わたしといっしょ』だから、なんとなくわかる。そうやって辛い事続けて、その先に何を望むの?そして――オルコットさん、貴女の『その子を持つ覚悟と目的』は何?ISっていう一種の力を持つ貴女の信念は、何?」

「貴女に――貴女に何が分かりますのッ!」

それまでただ私の言葉を聞いているだけのオルコットさんは、いきなり声を荒げてそう言った。きっと、私の推測でしかないけど、オルコットさんにも何かを背負うだけの理由があって、そして理由の為に自分を虚飾したんだよね。
わかってはいた、言うだけじゃ伝わらない、わからない、だったら――お互い、ちゃんと争って、戦って、言いたい事言わないと何も分からないよね
だから私はそこで言葉を切って、ただ無言で――自身の獲物である大鎌、<ハルパー>をオルコットさんに向けた

「そうだね、きっと言葉だけじゃわかんないし伝わらない、そしてそれはオルコットさんも同じじゃないかな?だったら……戦おう?戦って、その中で私が全く知らないオルコットさんについて教えて?」

「ええ……教えて差し上げますわ、私とブルー・ティアーズこそが、最も強く、そして上に立つのに相応しいという事を!」

「――きっと、泣いてるよ?その子も」

私がその言葉を言った瞬間、試合開始の合図が出される――それが、私とオルコットさんの戦いの幕開けの合図だった。

まず始めに動いたのは、オルコットさんだった。開始の合図と同時にオルコットさんは後方へと飛翔、そして自身の獲物
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