関西遠征隊
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様どうか我が息子をお守りください。」
陣が居なくなった後、哲心は陣の無事を祈った。
その後暫くはばたついた日が続き、気づけば魔法世界へ出発する三日前となった。
陣はただ一人落ち着く場所を探して本山近くの川辺に来ており…陣は川辺の岩に座っていた。
そこに一人の客人が来た…
「こんな所におったんやね…」
「鶴子…あぁ静かなトコだよなー此処は」
「そうやね…隣座るで………あと少しやね…恐くない?」
「まだそこまで実感は湧かね〜な、緊張はしてるけど…恐さかどうかは分からね〜。」
「そっか………」
二人の間に静けさが漂い、風の音や水の流れる音が辺りに響いている。
二人の心地良い雰囲気が流れる中、陣が鶴子に話しかける。
「鶴子、次期に弟妹が生まれるんだが俺は居ねーだから弟妹の事を姉の様に見守ちゃぁくれねーか?」
「…あぁ任しとき、あんたが帰って来るまで弟妹の事も、孤児院の子達の事も、関西の事も全部ウチが守ったるわぁ!」
陣の頼みに鶴子は力強く答えた…その後二人は他愛もない話をして盛り上がった。
これから戦場に行くとは思えない程、陣は心を落ち着けていた……
「さてと、そろそろ行くか……」
「…んっ……」
二人は小一時間程話すと立ち上がった。
「なぁ……出発の日には来んのか?」
「ああ…父さまと一緒に見送りに行くつもりや」
「そうか、そういやぁーンな事も言ってたっけな…」
「千草や刀子には会ったんか?」
「ああ、千里さんとの会合があってそん時に千草とはあったよ…千里さんが行くって知って泣いてたけど、俺が守るって言ったら泣き止んだよ。刀子には一週間程前に本山に行った時に会った…何でも冬凰さんのお使いで来たそうだけど……どうした?」
千草や刀子と会った時の事を思い出していると、鶴子が苛ついているのが分かった。
「何でも内容ないわぁ!(刀子はともかく千草の奴!ウチに内緒にしよってからに〜!)…………取り敢えず、陣はん…」
鶴子は自分が知らない内に親友の千草や妹分の刀子が陣と話していた事、そして自分に内緒にしていた事に苛ついていたが、今日伝えたい事を伝えなければと思い呼びとめるが続きが出て来ない…
「……どうした?」
(うぅ〜何て言えばいいんやろ……何やモヤモヤしたこの気持ちを伝えなぁ思ってたけど………どないしよぉ〜〜!)
思い悩んでる鶴子を知ってか知らずか陣が話し掛ける。
「そういやぁ〜千草や刀子が言ってたな、鶴子が伝えたい事があるって……」
(あ……あ、あいつらぁ〜〜!)
鶴子は友人達が自分の考えを見透かしていた事に驚きつつ顔が真っ赤になっていた
「ふふっそんでその時言われたよ。
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