エルの楽園〜少女の"家"〜
[2]次話
真っ白な地面、紅い血のようなものの滴で描かれた"軌跡"
"それ"が表したのは"罪の道標"
古い金貨(コイン)を握ったまま、這いずり歩く"男"は笑っている。
浮かんでは消えて、消えては浮かんでくる愛しい"笑顔"
∞の果てに手を伸ばすかのように、"扉"に手をかけた
扉の向こういいたのは、"幼い病弱の少女"
咳をするたび、"痛み"が春を遠ざける
苦しい中、眠りにつくと"彼女"の"愛しい世界"は
水の中へ消えていく
ねぇお父様(パパ)、早く楽園に行きたい
楽園に行けば、いろんな"花"が咲いてるから
楽園に行けば、いろんな"鳥"が歌うから
楽園に行けば、お父様(パパ)の"体の痛み"もなくなるから
楽園に行けば、ずっと一緒にいられるから・・・
『明日は何の日か分かる?お父様(パパ)』
『誕生日だろ。エル』
『うん!私ね"絵本"が欲しいんだ』
"男"の"夢想"は残酷な"現実"
"少女"の"現実"は幽玄な"夢想"
"男"が望んだ楽園は"奈落"
"少女"が生きてる奈落は"楽園"
ねぇ、楽園に行けば、恋が咲くの?
ねぇ、楽園に行けば、愛を歌えるの?
ねぇ、楽園に行けば、心はもういたくなくなるの?
ねぇ、楽園に行けば、いつまでも一緒なの?
お父様(パパ)
[2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ