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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-1 First story~Various encounter~
number-9 battle and reconciliation
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アルフも止めに入ったが、間に合わない。ユーノは龍雅の起こした爆発からなのはとフェイトを守るのが精一杯でもはや、声も出そうになかったが、駆けなしの力を振り絞って燐夜を止めに魔法を行使する。それすらも間に合わない。


「俺に力をくれ。黒い闇の、何物も飲み込む闇の力を」
〔…………〕


頭に響いていた声は、静まった。
そして遅れて燐夜をユーノのストラグルバインドが縛り付けた。
龍雅は踏み込もうにも踏み込めずに、手を(こまね)いていたが、今のうちにとばかりに攻撃を仕掛ける。


「壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)」


二回目の爆発。
これに燐夜を止めに入ったアルフも巻き込まれた。再び、あたりを覆う黒煙。
それを見たフェイトは、龍雅を睨みつける。
視線を感じたのか、龍雅は睨みつけているフェイトを見るとただ一言。


「気にしなくてもいい」


この言葉は、フェイトの琴線に触れた。
バルディッシュを手にして動きを封じ込められていたバインドを無理やり破り、龍雅に飛び掛かる。


それに気づいた龍雅は一瞬驚いた表情をするも、すぐに元の表情に戻してフェイトが降り下げたバルディッシュを想像していた得物で弾いて、すぐにまたバインドで動きを封じ込められた。
フェイトは悲痛な顔をしながらも、弱みを見せない様に睨み続ける。


……次第に視界が晴れてきた。
フェイトの目に飛び込んだのは、碧いエネルギー状のもので守られていたアルフ。
この時点でフェイトはまず一息つく。
次は燐夜である。


なのはも何とか我を取り戻してさっきからずっと事の次第を見ていた。
けれども、燐夜が願いを《ジュエルシード》に言うとは思わなかった。
そこまでして叶えたい願いとはなんなのだろうか。
なのはは自分の立場を忘れてそう思った。今のユーノのために《ジュエルシード》を集める立場を忘れて。


〔その願いは聞き届けられた。存分に使うがよい〕


途端。
燐夜の体から黒いエネルギーが放出される。
碧のように安定性はなく、揺らめいてまだ不安定な状態である。
しかも、碧い力と黒い力が相反し合って危ない状況に燐夜はいる。


だが、それも少しの間のこと。
碧い力と黒い力は共調した。暴走を起こすことなく、燐夜のもとに力として存在している。


見れば、致命傷であった不意を突かれて負った心臓に達する傷も完全に癒えていた。
どうやら力の使い方さえも同じらしく、制御しきれていた。


「くっそ……くっそぉおおっ!!!」


悪態をついて龍雅が燐夜に斬りかかるが、先ほどから手に持っていたブレードで防がれ、自爆覚悟で『壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)』を使っても、防御行動で燐夜の前に黒と
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