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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第九話
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ップ!」

 すると青年が設置型の結界を起動し、デバイスらしきものも起動させる。竜二も腰に下げられたゼクスを掲げて叫ぶ。

「こいつ魔導士か!?しゃあない、ゼクス、セットアップ!」
「Ya.」

 ほぼ同じタイミングで、両者のバリアジャケットが生成された。男はさきほどまでの服装に白いマントがついた程度。竜二は黒のロングコートに赤いダブルジップパーカーで、中には白いTシャツが見える。黒のスラックスにベージュ色のブーツを合わせており、羽織っているコートの背中には赤い刺繍で「双頭乃龍」と縫われている。ゼクスは両腕に装備されたフィンガーレスグローブとなっていた。

「殺すとまでぬかしやがったんだ。ここで死ぬ覚悟できてんだろうなァオイ!?」
「吼えるなやかましい。頭に響く」

 両者の間合いは約3メートルほど。竜二は充分に気迫を込めて、相手の男はただ静かに獲物を狙うかのように構えている。そして何故か彼らの周りにいたはずの人間が散らばっていた。

「隔離結界を展開した。ここから半径20メートル以内で起きたことは結界外の人間には感知できねぇし、そのエリアに近づくことを本能的に避ける」
「そうかい。どうもご丁寧に。まぁ人前で騒ぎになったら面倒やしな」
「そういうこった」

 やはりそういった意識はあったらしい。

「しかしそうなると、殴り合いなら負けられへんなぁ……」
「悪いがお前が俺を殴る事はできねぇよ。なぜなら……」

 すると、竜二が反応する前に男が彼を吹っ飛ばした。

「ぐはぁっ!?」
「……お前のスピードで俺についてこれるわけがねぇからな」

 どうやら男はスピード重視の戦闘スタイルのようだ。しかし竜二も吹っ飛ばされつつ立て直す。

「今のは挨拶代わりだ。何をされたのかわからないまま死に行くよりはいいだろう?」
「なるほど、一瞬のスピードはフェイトよりも上、か……」
「プロジェクトFの副産物がどうかしたのか?それより、無駄口を叩いてる暇はねぇぞ!」
「……そこか!」

 倒れることはなかった竜二だが、すぐ目の前に男が迫る。しかし、今度は竜二の右拳がワンテンポ早かった。タイミングが一瞬早かったものの、男に当てるには充分だったようだ。

「うがッ!?」
「この一撃で倒れるなんて思っとらん。ここからが正念場……なっ!」

 よろける男に対し竜二がラッシュをしかけようとするも、男が右拳を掴んで止める。

「舐めるなよ野蛮人!」
「ぐあっ!?」

 すると、男は竜二を掴んだまま力任せに引きずり倒すが、すぐに立て直して掴まれた腕を引っ張り、懐に入り込む。

「なんだとっ!?」
「さっさと離さんテメェを恨めや!」

 そのまま後頭部を掴んで顔面に膝蹴りを3発、続いて体勢を落として
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