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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第九話
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楽器握れなくなったらしまいやでね」
「ですねぇ……しかしここまで本当に有名どころばかりですね、先生」
「Deep Purple、Led Zeppeline、Black Sabbath、AC/DC、Van Halenといった古株バンドから、BON JOVI、Linkin Park、The Offspring、SUM41、挙句Metalicaとかもやるんだから節操ないよな」
「私らみたいな邦楽バンドのカバーは明日ですからね」
「あ、俺そういえば今日明日両方ともジャムセッション組まれたっけか……それ考えると、まぁ来たのは間違いでもないか」
竜二はどうやらウェブサイト投票によってジャムセッション出演が早々に決まっていたらしく、つい先ほどスタッフから連絡を受けた。
「何やるんだ?」
「MegadethのTornade of soulsやとさ。下手しぃ腕が死ぬぞ」
「うわー……弾けんの?」
「まぁ俺はなんとかなるやろ。むしろもう一人のギターがついてこれるのかが心配でならん」
「やれやれ……」
などと緊張感を高めつつ歩いていると、竜二を一人の青年が呼び止めた。
「ちょっと待ちな兄さん」
「あん?」
彼の姿は金髪に白いスーツ、黒のシャツは首元を空けており、シルバークロスが光っている。緩められた銀のネクタイは太陽の光を反射していて眩しい。若い見た目もあいまってどこかのホストのようにも見えるが、少なくとも真夏の海岸付近で着るような服装ではない時点で怪しさ満点と言ってもいいだろう。
「……どちらさまでしょうか」
「どちらさまか、と聞かれてもねぇ。聞く気もありませんってな人に教えるほど俺の名前って安くねぇんだわ」
「それもそうか……お前ら、離れてろ」
「ああ。さっさとすませろよ。そんじゃ行こうか」
「はい」
矢吹が神坂を連れ、竜二達から離れていく。ただ事ですまない気配を感じ取ったのだろう。ちなみにアスカは現在、食べ歩きをしている内に迷子になっていた。
「ならば、何の用なんです?」
竜二のあからさまな態度が出ていたか、その男が名乗ることはなかった。その代わりに、彼は携帯を確認してズボンに仕舞うと、いきなりハイキックを飛ばす。竜二はそれをバックステップでかわし、すぐさま構えた。
「っ……いきなり何しやがる!?」
「八神竜二、間違いない。この男だ」
「いきなりかましてくれやがって、何の用かって聞いてんやけど?」
「言う必要はねぇな。ここで死んでもらうからよォ!」
「じゃあブチのめして吐かしたらぁ!」
ここまで攻撃的な人間相手にへりくだる必要なしと判断したのか、敬語をはずして戦闘態勢に移る竜二。右の掌に左の拳を叩きつけ、自身への気合を込める。
「術式展開……ジギル、セットア
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