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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
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カか。横の女が目当てに決まってんだろ。後もう一人の女もいただきたいな』
『なんでぇつまらねぇなぁ。全くブレてねぇし』
『ンなことより、例のブツ探せお前』
『失敬な、やってるわちゃんと』
念話にて、互いに低く息を漏らすような忍び笑いをするグロウルと青年だが、まだ青年の怒りが納まった様子はない。それを見てか、それとも自己防衛本能か、周囲の人々も彼を避けて歩いていく。
『しかしまぁ、さすがにこんな時間じゃ、娼館もやってねぇしな』
『こっちじゃフーゾクっていうらしいぜ。にしても旦那、こっちに来て何人食ったの?』
『数えるのも面倒くせぇな。まぁ全員いい女だったことに代わりはないが』
『むこうからすりゃ旦那がカモに思われてるだろうな。一晩ヤるだけで金稼げるんだし』
『ルックスは悪くないし、金持ちだし、テクも十分だしな』
『まぁこっちじゃ無職かつ住所不定だけどな!その金全部スロと麻雀だろどうせ』
『いい加減握るぞクソデバイス』
『あ、いや、すまん謝るから勘弁してあぎゃぎゃぎゃぎゃ痛い痛い!』
青年はその右掌でグロウルを強烈に握りこむ。容赦なく、ただ単純に握りこむ。並大抵の攻撃でもビクともしないはずのデバイスがミシミシと崩れるような音を立て、グロウルは念話で絶叫しているが、しばらくすると青年が力を緩めた。
『いっててて、容赦ねぇんだからよぉ旦那は……』
『自業自得じゃボケ』
『国宝級のロートル相手にひでぇや全く……ん?おっ、こいつは……ようやくか』
そのままステージに向けて歩いていると、グロウルが何かに反応した。
『どうしたアンティーク』
『旦那、例のブツがようやく見つかったぞ』
『ようし、どこだ?』
『ちょうど向かってるイベント会場の方だ。よかったな、女捜しながら探し物できるぜ』
『ブツが先だがな。もし連中が先に持ってたらまた面倒なことになる』
『どうせ殺すんだろ?』
『いや、公の場じゃ殺らん。どうやらこの国はそういったことに厳しいらしいからな。面倒だ』
『公の場じゃ、ってのがミソだな』
『そういうこった』
そして青年が走り出すと、周囲に風を巻き起こしながら直進していった。
そんなことが起こっているとは誰一人気にも留めず、いよいよイベントがスタートした。オープニングアクトは地元海鳴で活動していた古株のバンドが勤めるも、そこからは企業お抱えのインディーズバンドが目白押し。ライブでも安定した演奏力を持つバンドばかりで、かつ選曲も様々ながら知名度の高いロックナンバーばかりということも手伝い、参加者のボルテージは急速に高められていく。そんな中竜二達は屋台巡りをしていた。
「結局ジッとできずに来てしもうたけど、俺らは明日やからなぁ……最前線で暴れたいんやけど、やりすぎて
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