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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第九話
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よ。いい?絶対不用意に近づいちゃダメ!」
『わかりました。なのはちゃん達はどうします?』
「……ひとまず保留にしておいて。余計なことは喋っちゃ駄目。彼について詳しい話は後で」
『はい。ところで、今どこですか?』
「今は高町のみなさんのところよ」
『……ああ、そういえば店を出すって言ってましたね。向かったほうがいいですか?』
「そうね、そうしてくれると助かるわ」
『わかりました、すぐ向かいます』

 通話を切って携帯を短パンのポケットにしまうリンディ。その表情からは緊張感が抜けておらず、ただごとでない雰囲気を感じ取ったらしきクロノがいつの間にか近づいていた。

「母さん、何かあったの?」
「クロノ、落ち着いて聞いて。『彼』が来たわ」
「……母さんをそこまで追い詰めるなんて嫌な予感がするんだけど、まさか……」
「これを見て」

 しまったばかりの携帯を取り出すと、送られてきたメールに添付された画像をクロノに見せた。彼は絶句してしまったが無理もない。そもそもリンディですら驚いたのだから。何が起こっているのかわからないといったところだろう。

「そんなバカな、なぜ『彼』がここに!?地上本部はおろか、本局にだって救援要請なんて出してないはずなのに……」
「私たちの知らないところで、上が何かつかんだのかも知れないわね……嫌な予感がするわ。『彼』が来た時点で、何も起きないわけがないもの」
「どうする?ただ遊びに来てナンパしまくってるだけならいいけど、もし彼がこんなところで暴れようものなら……」
「……大惨事ね。ただ今のところは動きを見せていないようだから、絶対刺激はしないようにしないと」
「僕らがここにいることがバレるのは、時間の問題のような気がするんだけどね……なのは達にはどうしようか?」
「……黙っておいたほうがいいわ。フェイトちゃんはもしかすると、プレシアさんの関係で知ってるかもしれないけど、なのはちゃんは知らないほうがいい。いや、知ってはいけない人間だから」
「だね。とりあえず、今ジタバタしても仕方ないから、みんなのところに戻ろう」
「……ええ、そうね」

 もはや危険物が服を着て歩いているかのような扱いである。

「父さんがいない今、僕が母さんを守らなきゃ……」



 そんな風に噂をされている張本人はというと、ナンパの最中だった。まったく成功していないが。

『やれやれ、やっぱどいつもこいつもイベント待ちか』
『まぁ、今日明日はみんな忙しいだろうさ。ドサクサに紛れてやっちまうか?』
『そういや、あの兄ちゃん出るって言ってたな。ちょっくら見に行ってみるか』
『お、もしかしてあの兄ちゃん気に入ったのか?』

 ホモォホモォとわめくグロウルに対して青筋を浮かべかけている青年。

『バ
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