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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第15話 『特訓』
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厳しい制限が掛かっている』ということだ。
おお、我ながらあの長い文章を簡潔にしかも分かりやすく訳せたと思う、これなら一夏でも分かるはずだ――よし、一夏に対してISの知識を教えるのに自分の中で希望が見えてきたぞ。
うむうむ、と俺が満足げに納得していると――クラスの女子の内の一人が口を開いた。
「あの、先生――気になっていたんですが…もしかして篠ノ之さんって篠ノ之博士の関係者か何かなんでしょうか?」
「あ、それ私も気になってました――どうなんですか?先生ー」
と、それが発端になったように篠ノ之さんを対象とする言葉の波紋は、『ざわめき』という大きな波となってしまう――まあ篠ノ之という名前で予測した人もいるかもしれないが、きっと誰も考えないんだろう。『こんな近くに篠ノ之束博士の身内が居る』なんていうことは。
そうして織斑先生は一瞬だけ複雑そうな表情をすると、言葉を放つ。
「…そうだ、篠ノ之はあいつ――篠ノ之束の妹だ」
多分、織斑先生としても『いつかはバレる』と思っていたのだろう。
そして、今それを聞かれた以上放置する訳にもいかないし、教師という立場である以上嘘をつくわけにもいかない。
だからこそ、包み隠さずに言ったんだろうと俺は思う―― 一夏はどこか納得していないような顔をしているが、俺だってその気持ちはわからんでもないんだ。
そうして、織斑先生のその言葉が発端となり、ざわめきは更に加速する。
「えええっ――!すごいっ、このクラスに織斑先生の弟の織斑君に、篠ノ之博士の妹の篠ノ之さん、そして男性操縦者の月代お兄様に私の愛しのローレンスお姉様っ!すごいっ、凄すぎるっ!」
「ねえねえねえ、篠ノ之さん!篠ノ之博士ってどんな人!?やっぱり天才で、世間に公表されているような人物なの!?」
「ということは、篠ノ之さんも天才!?凄いなあ――今度、ISの操縦教えてよ!それからお姉さんの話も!」
嫌な光景だ、と思う――昨日篠ノ之さんが俺に言ったとおりだ。誰も、篠ノ之さんを『篠ノ之 箒』として見ようとしない。天才の妹としてしか見ようとしていない。
誰かがそう言ったから、自分も彼女を天才の妹として見る――恐らく、それなんだと思う。 自分で何も考えない、思考しない、誰も『篠ノ之 箒』という人間性を見ようとしない。
悪気があってもなくても、正直いいものではない――ふと篠ノ之さん達の所を見ると、アリアもどことなく嫌そうな顔していたし、布仏 本音さんも顔は笑っていたが、苦笑いのような顔をしていた。
そして、そんな状況で口を開いたのは――篠ノ之さん本人だった。
「確かに――私はあの人…篠ノ之束という人間の妹だ、だが聞いて欲しい――私は、私は…『篠ノ之 束』ではないんだ。『篠ノ之 箒』、それが私だ。私
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