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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第14話 『ルームメイト』
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うで
「お前は、悠は――私をどんな風に見ているのだ?」
「……はぁ?」
俺はそんな気の抜けた返答を返すしかなかった。何を言っているのだろうか?初対面――というより今日知り合った男に対してなんて事を言っているんだこの子は。俺じゃなければ確実に勘違いしているぞ。
篠ノ之さんという人が、恐らく一夏に対して何らかの感情を持っているというのは今朝からのやり取りや立ち振る舞いでなんとなくわかった。だが――流石に今の発言というか、言葉はちょっといただけないというか、なんというか……道徳的に、ねぇ?
すぐにその言葉の意味に気がついたのか、篠ノ之さんは『す、すまない――言葉足らずだった』と言い直す。うむ、普通の男だったら確実に勘違いする事間違いないだろう。少なくとも俺は篠ノ之さんにそのような感情はないし。
「――悠も、私の事を『篠ノ之 束』の妹として見ているのか?」
「あー…」
彼女は今『悠も』と言ったのだ――篠ノ之束の関係者である以上、ある程度の予想は出来た。そう、篠ノ之箒 は篠ノ之束 の関係者であり――家族なのだ。
俺には想像することしかできないが、篠ノ之束がISを世界に発表し、『あの事件』を起こして――そして彼女は、彼女の家族は一体どんな世界からの仕打ちを受けたのだろうか。
その痛みや苦しみ、辛さは俺には想像する事しかできない――なぜならば、その痛みは彼女のものなのだから。俺にはわからない。
容易に想像できた。何度も言うが彼女は『篠ノ之束』の家族だ、そしてそうである以上どう世間や周りから振舞われるか、扱われるか。
きっと、彼女は――あの事件の後からずっと『篠ノ之束』の妹として見られてきたのだろう、そして――勝手な予測だけど、『篠ノ之 箒』として見られることなんて殆どなかったんじゃないかと思う。
「確かに、篠ノ之さん――君は『篠ノ之束』の関係者かもしれない」
「やはり、そうか……」
「待て待て、人の話は最後まで聞け――確かにそうかもしれない、でも……『君は篠ノ之束ではない』だろう?ISを生み出したのは君か?世間にISを広めたのは君か?『あの事件』を起こしたのは――君か?違うだろう。 確かに君は篠ノ之束の家族かもしれない、だけど君は――『篠ノ之 箒』だ。『篠ノ之 束』じゃない。そして」
そこで俺は言葉を切って笑いながら、彼女に言ってやる。そうさ、だって――
「一夏の知り合いで、それで俺達の友人だ――友人って言うのは勝手かもな、思い込みかもしれない。けれど篠ノ之さん――少なくとも俺や一夏、それからアリアは君を『篠ノ之 箒』として見るぞ?だって、そうじゃなきゃ友人じゃないだろ?」
「……そうだな、迷っていたのは――私のほうか。 ありがとう、悠…気が楽になったよ、それから――私を友と呼んで
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