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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第14話 『ルームメイト』
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完全に目が覚めてしまった――夕食まではまだ多少時間がある、さてどうしようか…と思っていると、携帯が鳴った――シャルロットからだ。
そういえば、こっちに着いたら連絡すると言っていたのだけど色々あり過ぎてすっかり忘れていた――ダメなお姉さんかな、私。 そんな事を思いつつ電話に出る
「もしもし、シャルロット?」
「あ、繋がった――ごめんねアリア姉さん、今大丈夫?」
「ん――荷物とかの整理殆ど終わってちょっと休憩してたところだから、大丈夫だよ」
「良かった、えっと――どう?IS学園は」
シャルロットにそう聞かれて、今日一日を振り返る――うん、今日だけで色々ありすぎて、というか思い出したくないことが幾つかあるような気もする。
私はシャルロットに対して『うーん…』とだけ言うと
「…へんたいのそうくつ」
「――え?」
「…ゴメン、ちょっとさっきまでウトウトしてたから変なこと言った――そうだね、いい所、だと思うよ」
今の私には、IS学園という存在に対してはそう言う事しかできなかった。
確かに、みんな暖かい、やさしくて、楽しくて――初日だけどそれはよくわかった、でも。
私は――暖かさを知るまでただ黒い部分をひたすら見てきた、どんな所にも影や闇は存在している。
だから、そんな過去の経験と今の経験を照らし合わせて思ったのが――とりあえずはいい所 という結論だった。
「そっか――ユウ兄は?電話したんだけど出なくて…」
「ユウはちょっと色々あったからね――んと、とりあえずユウの事だから後でちゃんと連絡してくると思うよ?」
「な、何かあったんだね――うん…聞かないほうが良さそうだから聞かないでおくね…」
うん、シャルロット――世の中にはね、知らないほうが幸せな事もあるんだよ? と私は場違いのそんな思いを抱く。
「私もユウも元気だよ、そっちはどう?シャルロット――『専用機』の進展、何かあった?」
電話でそんな事を堂々と話せるのには理由がある、その理由は――私とユウ、それから『仏蘭西国企業連』の関係者の人の携帯端末は大抵身内と連絡を取る場合『プライベートライン』というシステムが使用される。
これは、盗聴や情報漏洩を防ぐために作られたシステムで、開発したのはいい意味でも悪い意味でも変態企業『ネクスト・インダスリー社』。本当に今更だけど、私もあの企業は変態だと思う。
ユウは不味い不味いって言ってたけど、あの『スタミナジュース』は私としては悪くないと思ったんだけど…うん、おかしいかな?
それはさておき、そのシステムのお陰でよほどの事がない限り盗聴されたりする危険性はない。というより、盗聴しようとしたらあの変態企業が地平線の彼方まで、ううん、那由多の果てまで犯人を追いかけると思
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