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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第10話 『約束』 中編
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一度俺の方から話を聞いて、その上で調整内容を提案――そして提示していたのだ。
「うん、君が言っていた調整内容で私はいいと思うよ――あれだけ調整とリミッターを重ねれば簡単にはあの機体が『第3.5世代』なんて気がつかないし、ましや軍用とも思わないと思う」
「私も目を通させてもらったが、ユウ君の提示してくれた案でいいと思う。『大幅なスペックダウン』、そして『武装の威力制限』をして再度調整すれば私も問題は無いと思うよ」
どうやら、二人は自分の案に納得してくれたようだ。
「では、再調整をお願いします――『コイツ』には、ちゃんと言う事聞くように言ってありますから――それじゃ頼みます」
そう言うと俺は、首に掛けていた灰銀色の剣と翼が象られたネックレスを外した
「テンペストについての調整は私がやろう――直ぐにできるとは思うが、アラン主任…貴方はアリアさんのISの事もありますからそっちを頼みます」
「了解しましたよ社長、それじゃあお願いしますわ」
レオンさんは俺から『テンペスト』を受け取ると奥にある部屋に入っていった。
レオンさんが部屋に入っていくのを見送ると、主任は俺達の方を再度見て
「それじゃあ――もうひとつの案件、アリア嬢――嬢ちゃんのISについての話だ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「それじゃあ――もうひとつの案件、アリア嬢――嬢ちゃんのISについての話だ」
私は、自分のISの話だと言われると主任の方を見た。
この主任――『アラン・グランヴァル』という人物は決して悪い人物ではないが…言って申し訳ないが『変人』だと思う。
私がそう思うのには理由がある。先日の晩餐会の少し前、今後の私とユウのIS関係の技術主任兼開発責任者という人物を紹介された。それがこの人だ。
正直に言えば、最初の印象がよくなかった――レオンさんに "預かったISについての話と開発主任を紹介したいから、『IS開発研究室』に向かってくれ" とあの日言われて、そこで私とユウが見たのは…
機械だからけの部屋の真ん中で空中、そして足元に浮かぶウインドウ型のキーボードを『手足』を物凄い速さで動かしながら操作していたのだ。笑顔で。
その光景を見せられて、一種のトラウマのようなモノを植えつけられそうになった事から、私の中での評価は『変人』だった。
だが、繰り返しとなるがこの人は『変人』であって悪い人ではない――と思う。
私は白衣姿の主任に向き合い、話を聞いた。
「…前に預けた私のISの事ですよね――それで、完成したんですか?」
「あぁ、完成したよ――先に物だけ渡しておこうか、ちょっと待っててくれな」
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