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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第10話 『約束』 中編
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結論から言えば、『更にリミッターを掛ける』という事だった。
元々話を聞く限りでは『テンペスト』は『軍用IS』として製作されたためか現行の『競技用』のISと比べると、根本的なスペックがが違いすぎるのだ。
例えばコイツに搭載されているバスターライフル<インフェルノ>、一度アリアと戦った際に使用したが、加減をしたにも拘らず放出された収束砲は着弾点に大きなクレーターを作った。
俺がコイツに機体と武装のスペックを可能な限り提示させたところ――もし<インフェルノ>をリミッター無しの状態で放出した場合、軽く『絶対防御』を貫通し相手を消し飛ばしかねないほどの威力があることが判明した。

俺自身、覚悟はしていたつもりだった――
『軍用』という事である以上、間違いなくコイツは『人を殺す』為に作られている。
そう作られたとしても、俺はそんな風に力を振るいたくないし――きっとコイツも嫌がってるんじゃないかと思った。

『現行の競技用のIS』とはスペックと目的が違いすぎる――だからこそ、俺自身の意思で主任とレオンさんに『最も重い制限リミッター』を掛けてもらう事にしたのだ。
つまりは、俺が修正案を提示――具体的には全体的な能力を『第三世代』まで引き落とし、武装についての威力も競技用の物と同レベルまで威力制限を掛ける事を提案した。
俺自身のコイツに対する想いと、後々『男性操縦者』として公表する際に色々と都合が良いからというの理由だった――もしも『男性操縦者が現れて現行のISを遥かに上回るオーバースペックの『力』を持っている』と世界に知れたらどうなるか。

きっと、その段階で自分達のやって来た事、力を持ちながら未来をめざしていくという願いは、世界中の敵と認識されて消されるだろう。
自分の存在を公表して、それからどうなるかというのは――俺にはわからない。俺には未来が見えるわけじゃないのだから。
だけど、そんな中を歩きながら自分の望んだ『答え』をコイツ――『テンペスト』と見つけたいと思った。


そうして今、俺とアリアは『ネクスト・インダストリー本社』にある『IS開発研究所』に来ていた。


「少し遅くなりました――申し訳ありません、レオンさん、主任」

予定していた時間より僅かに遅れてしまったため、俺とアリアは部屋内に既に居た二人に対して謝罪する
『IS開発研究室』――その部屋は、多くの最新鋭と思われる機械とISを調整・研究するための各施設、それから部屋の所々にコードが伸びているというまさに『機械部屋』だ。

「いやいや、気にしなくてもいいぞー、どうせ道中で渋滞にでも引っかかったんだろ?」

「察しの通りです――それで、お願いしていた例の検案については?」


俺の言う例の検案、と言うのは『テンペスト』の再調整だ。数日前から
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