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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第23話 機動六課、地球へ………
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加奈が後程来る予定となっている。
「わぁ………!!」
そんな中、戦力外のヴィヴィオがペンションの二階の自分の部屋から外を眺め、感動の声をあげた。
「海だな。それもミッドとは違い綺麗だ」
「凄いねぇ!!」
そんな興奮しっぱなしのヴィヴィオに思わず笑顔になりそうなバルトはその事に気がつき、ヴィヴィオの頭を撫でていた手を止め、部屋を見渡した。
「………で、何でなのはがこの部屋にいるんだ?」
「良いじゃないですか。家だったらよくバルトさんの家に泊まってたんですから」
「いや、だけどよ………」
「良いじゃんバルト〜」
「そうですよバルトさん〜」
なのはとヴィヴィオに迫る勢いにたじろぐバルト。
「………分かったよ、好きにしな。ちょっとその辺散歩してくる」
「はい、だけど歩きタバコは駄目ですよ?」
「………行ってくる」
「バルトさん!!」
なのはの呼ぶ声を聞き流しバルトは部屋を出た………
「何だあれは………」
バルトはペンションを出て歩きながら小さく呟く。
「元に戻っていやがる………」
なのはから感じていた違和感が無くなっている事にバルトは少し動揺していた。
「こっちの気も知らねえでコロコロと変わりやがって………」
と言いつつ自然と笑みが溢れるバルト。
しかし直ぐにいつものバルトに戻り、自分の顔をペタペタとさわり始めた。
「俺は笑っていた………?なのはが元に戻って嬉しかったのか………?」
自分の心臓を握りしめるように左胸の部分の服を握りしめる。
「くそっ、まただ………ヴィヴィオに出会ってからずっとこうだ!!俺は強くなるために、強者と戦うために捨てたものが徐々に戻ってきやがる!!」
捨てたはずのもの、それを得て満足している自分がいることが分かっていた。そしてそれも良いかと思い始めてる自分も。
そして不意にバルトの頭にある記憶が甦った。
血だらけで倒れる男性、その男性の胸で泣く金髪の女の子。
そしてバルトは………
「そう、捨てたんだあの時。恩人を守れず、無力でしかなかった俺を変えるために………なのに何故俺は…………」
忘れていた訳では無かった。
だがそんな辛い記憶を捨て去るほど今のバルトは別の意味で充実感を感じていたのだ。
「ウォーレン、俺はどうすれいい?」
ヴィヴィオやなのは達と平凡に過ごす道。
再び騎士として守るために戦う日々。
強者と戦うことを喜びとし、再び戦い続け強さを追い求め続ける道。
バルトは今選ぶことが出来る3つの道を決められず、唯一のライバルであった男にすがるように呟くほど悩んでいたのだった………
「ふぅ………やっと着いた…
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