暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第13話 元βテスターの真実
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理由が、《ウマい狩り場》や《ボロいクエスト》と言った代物、即ち《情報》。

 この世界では何よりもそれが重宝される。故に信頼できる情報を発信しているアルゴの名がそれ程までに轟いているのだ。



「……確かに、凄く役に立った」

 エギルのガイドブックを見て、キリトの隣に座っているプレイヤー。キリトがパーティメンバーとして申請した者がそう呟いていた。 
 キリトは……、少し違う。驚愕、と言う表情だ。

「な……っ タ、無料(タダ)だと……? あ、あんにゃろ! オレからは500コルもとったくせに――……」

 ……何やらキリトには有料にした様だ。随分といい性格をしているのである。


 そして、ガイドブックを其々のプレイヤーが取り出し、改めて見だしたのをエギルは確認すると。

「しかし、いくらなんでも情報が早すぎる、そう感じた。 オレは、こいつに載ってモンスターやマップのデータを情報屋に提供したのは、常に俺たちよりも先を言っていた《元βテスター》達以外にはありえないと思っている。……そして、更に驚いたのはこっちだ」

 続いて、エギルはアイテムストレージから、もう1つの少し大きめの本オブジェクト化し、この場に掲げた。

「これは、道具屋に置いてある無料のガイドブックとは違う。皆も知っている、さっき彼が公開してくれた、情報の発信源、《鼠のアルゴ》から、直接買い取ったものだ。……値ははったが、この1層目に関しては、モンスターのありとあらゆる情報が記してあった。その特質すべき危険性。クエストについてもそうだ。その詳細が記されていたよ。あまりに細かに書かれているから、正直半信半疑だったが……、いくつか、試してみた所、間違いのないものだった。正直、金銭価値以上のものだったよ。……オレは、これに命を助けられたと言っても良い程だ。致死性トラップと言っていいフィールドの説明もあったしな」

 そのエギルの言葉に、場が騒然とする。

「それほど、なのか……?」
「たしか、あれって、1000コルだろ? 情報にしては、高過ぎって思って、買わなかったけど……」
「マジかよ……、それ程の物だったのか……?」

 その本に、皆が興味を持っていったようだ。エギルが言うように、値は張るからこの場で持っている者はいなかった。購入した人、エギルがレビューをしてくれているんだ。この場で嘘を言っているようにも思えない。

「……流石に、第1層のBOSSの情報はまだ無かった。それでも、第1層については絶大だと思う。……この本に関しては、見たいやつには後で見せてやる。勿論金銭なんか取りはしない。オレが言いたいのは、……これ程の代物があったのにも関わらず、この1ヶ月で1000と言う沢山のプレイヤーが死んだんだ。その理由はオレは、彼らがベテラ
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