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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第13話 元βテスターの真実
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的な考え方だとも取れる。

 だが、キバオウの言い分には確かに一理はあるだろう。初心者という立場を考えれば、異常事態となった今、彼らを支えて導く者も確かに必要だと思える。

 だが、誰がいったいそんな聖人君子の様な真似が出来ようものだろうか? β出身者たちも、無論生きるために必死だったには違いないのだ。このゲームが、デスゲームだと分ったその時から。


 だけど、1つだけ、容認出来ない事があった。……容認出来ないのは1人の男。
 キバオウは勘違いをしているのだ。重大(・・)な、勘違いを。

「………1つ、発言いいか。騎士(ナイト)さん」

 フードをかぶった男。……リュウキは すっと、立ち上がった。隣で座って 状況を静観していたレイナも突然の挙手と発言に、目を見開かせていた。

「……ああ、構わないよ。」

 ディアベルは、自身の気持ち的に騎士の事を名に呼ばれていたが、今はふざけて答えられるときではない。だから……厳しい表情のままだった。立ち上がったのは、白銀のフードを被っている男だと言う事程度を認識し、促していた。これは、この議題はBOSS戦前にはあまり歓迎すべき議題ではなかったから、今後のことを考えているのだろう。

 ここで、リュウキの事を少しだけ説明しておく。
  
 彼は、本来率先し全面的に前に出て行動をしたり……、更にこんな大勢の前で、目立つような発言したり、する様な男ではない。

 従来より、こう言った手合いの者は……、感情論になってしまうのだが、はっきり言って大嫌いだったのだ。
 言い分は、最もらしい事を言っているだろう。賛同してしまう者だって、少なからずいる筈だ。それが、キバオウと同じ境遇、即ち初心者であれば誰しもが抱いている疑念、疑惑だから。

 だが、それはただ群集を誘導しているだけだ。

 ……何も真実を知らないで、手前勝手な判断を振りかざして。皆の事を考えて言っているように錯覚すると思うが、この手の者は決してそんな事は考えていない。間違いなく、嫉妬心から来ているモノだろう事が判る。

 だからこそ、……リュウキを立たせたのだ。


「そっちの……キバオウって言ったか? アンタ……その情報は何処で得たんだ?」

 リュウキは立ち上がって、キバオウにそう聞いた。

「? いったい何の情報のことや?」

 キバオウは、鋭い目つきのままそう聞く。その鋭い目つきから判る。相手が何を言ってきても、言い返すつもりの様だ。

「『元βテスターが、強くなって後は、知らん振り』……だったか? 何故それがお前にわかるんだ……? 元βテスターから、訊いた……とは言わないよな?」

 深くフードを被っているリュウキの素顔はだれも見えない。だが、少なからず言葉に怒気が感じら
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