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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第8話 『晩餐会』
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は―― 一歩間違えば世界を破滅させるという事を。だがそれでもと言い続けて、あの子は『ISの可能性』を信じ続けている。私はな――」

私の正面で、彼が息を呑むのが分かる。大佐は言葉を続けて

「ユウ――あの子の『可能性』に魅入ったんだよ。そして賭けてみたいと思った――未来を、今の世界を変えてきっといい方向に世界を連れて行ってくれるんじゃないかと、私はあの子の可能性と覚悟を見てそれを感じた。だからだよ」


大佐は真剣な目で、彼にそう言い放った。
そうだ――私も大佐と同じで、あの二人…特に『月代 悠』という存在の『覚悟と信念』、そして自分がどんな存在か、自分の『翼』はどれだけ危険な力か理解したうえで『それでも』といい続けてあがき続ける彼の『強さ』に魅入った。

私も彼と、そして――彼の隣に居る『アリア・ローレンス』という二人の『可能性』に心奪われた。託したいと思った、人の――人類の未来を。若く強いあの二人に、託したいと思った。
それ以上に理由が必要だろうか?確かに…ビジネスや現実という面ではナンセンスな考え方だ――だが、そんなものを全て覆してしまうほど、二人は強く、気高かった。


「…負けたのは、私も同じさルヴェル」

「何?」

そう言った彼は、口元に笑みを浮かべていた

「何故ならば――私も彼、『月代 悠』という少年の『可能性』に救われて、魅入られたのだから――確かに、お前の話を聞いて驚いた。信じられないとも思った、だがな…そんなもの全て吹き飛ばすような『彼』の存在――私もそれを信じたいと思ってしまっていて、魅入ってしまっているのだよ。だから――私の負けさルヴェル」

「ジェームズ――」

「…今の話しとは関係ないが、私はな――『二人』に救われたんだよ。『彼』の『可能性』という強さが、私の娘を変えてくれて――そして私達夫婦さえ変えてしまった」

「まさか…娘さんとの関係が」

「察しの通りだよ――ふとしたことでうちの娘と『二人』が出会い、二人が娘を変えて――そこから私達は『分かり合う』事ができた、『家族』になれた――だが、確信が持てなかったのだ…本当に信用するに値する存在なのかと。だから全ての真相を確かめて、そして聞きたかった――本当に『二人』には『可能性』があるのかと。そして、よくわかったよ――『二人』はやはり、信ずるに値する、私の全てを託すに値する」

「何を言っているのだ…?ジェームズ、貴様は一体何を――」

スッキリしたような表情で、彼は今度は私の方を向く

「――ハルベルトさん」

「…レオンで結構ですよ。デュノアさん――貴方もまた、彼らに魅せられたのなら、そして詳しくは存じませんが大佐のお知り合いでしょう?なら――私の事はレオンとお呼び下さい」

「なら――レオン、当初
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