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利口な女狐の話
第一幕その一
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 蛙は少し忌々しげに彼女を見上げて言葉を返したのだった。
「それで一体」
「あんた美味しそうね」
 楽しそうに笑って言うのだった。
「結構。私蛙は食べないけれど」
「あんた健康の為に菜食主義じゃなかったのか?」
「鶏肉も好きよ」
「じゃあ僕は関係ないじゃないか」
「ところが蛙って鶏肉に似た味らしいし」
 不機嫌な顔になる蛙に対して彼女は楽しそうなものだった。
「だからと思ってね」
「嫌なこと言うね」
「特にこの背中なんか」
 その背中をつん、と押すとそれで驚いて跳び上がった蛙はそのまま居眠りをしだしていた管理人の鼻の上に落ちてしまったのだった。

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