第二十八話
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第二十八話 パンケーキ
華奈子と美奈子はふと本屋に寄った、そこで料理の本を読んでいた。
美奈子は料理の本を開いている、そのうえで魔法の本を読んでいた華奈子にこんなことを話したのである。
「ねえ、今度ね」
「お料理作るの?」
「華奈子結構作るの好きよね」
「ううん、自分でも不思議だけれど」
首を少し傾げさせてこう美奈子に返す。
「好きだし得意なのよね」
「特に和食得意よね」
「包丁使うの慣れてるのよね」
実はこの二人は子供の頃から母親の料理を手伝ってきている。人参やじゃがいもの皮を剥くこともよくしてきているのだ。
「だからお野菜を切るのもね」
「得意よね」
「ええ、美奈子もよね」
「それで今度はね」
「和食で何か作るの?」
「ううん、パンケーキ作らない?」
美奈子が提案するのはパンケーキではなくこちらだった。
「それをね」
「パンケーキなの」
「私も華奈子もパンケーキ好きでしょ、だからね」
「それでなのね」
「そう、パンケーキ作らない?」
また華奈子に言う。
「二人でね」
「ううん、パンケーキねえ」
「面白そうだから作ってみる?」
「お菓子もいいわね」
華奈子は美奈子の言葉に考える顔で頷いた。
「それじゃあね」
「乗ってくれるのね」
「うん、面白そうだし」
華奈子はそれで話に乗った、そして。
「やってみよう」
「それじゃあね、素材も揃えて」
「調理器具はお家にあるから」
「お母さんがいつも作ってくれるからね」
このことも問題なかった。
「あるわよ」
「お母さんお料理好きだからね」
二人の料理好きは母親の影響である。
「こういう時有り難いわよね」
「そうよね、本当にね」
「他にも色々あるから」
調理器具は充実しているというのだ。
「だから頑張ろう」
「そうね」
二人で話してそうしてだった、そのパンケーキを作ろうと決意するのだった。
二人はお菓子作りもしていた、魔女でありバンドをしているだけではなくこうしたこともして人生を楽しんでいるのだ。
第二十八話 完
2013・4・15
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