第九話 届かない思い
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に心の中を探ったとしても、もともとそこがカラッポなのだ。”答え”なんていくら探したって見つかるわけがない。
「じゃあテメェは、何のために戦うんだ?」
答えを見つけるための質問を佐倉にしたって見つかるわけがない。そんな結論を自分の中で出し、佐倉のしてきた質問を逆に返す。
自分に返されると思ってなかったのか、あいつの動きが止まる。
その一時の休憩の内に遠くに見える、桜色と金色の光の方を見る。恐らく高町とテスタロッサが戦闘を行なっているんだろう。今の高町が相手なら、テスタロッサが負ける事は無いはずだ。
「……俺が戦う理由は、もう二度と自分に嘘を付かないために。……もう二度と自分の無力さを嘆かなくて済むようにだ!」
つかの間の休憩も終わり、そんな言葉とともに佐倉が放つ剣術が俺を襲う。
「セレネ。ブレードモード!」
『了解しました』
佐倉の剣を受けるために、俺はセレネを二挺拳銃から双剣へと変える。
銃の状態よりかは確かに受けやすいが、そもそもこの状態は相手を無力化するのを目的にしていて1体1の打ち合いは苦手分野だ。
受けることはできても、ただそれだけで攻撃に移ることが出来ない。そのため結果としてこのままでは突破されることになる。
1体1用のモードもあるが、あれはまだ使いこなせてないからな……。
そんな事を考えながらそのことを悔やむ俺。
「ま、そんな事考えても何も始まんねーか」
だが、すぐに考えを切り替える。
無駄……とは言わないが、違うことを考えている暇は無く、下手をするとこのまま押されてしまうからだ。
何度かお互いの剣をぶつけ合う。それで分かったのは筋力は明らかに佐倉の方が上だということだ。
佐倉のデバイスと現在の俺のデバイスは質量の合計は目分でだいたい同じくらいだ。
それを俺は両手に分けているため、利き腕でない左の方は少し遅くのは確かだ。しかし、利き腕である右手ではこっちのほうが動きが早いはずだ。
しかし佐倉はそれを感じさせないように俺の動きと同じような速さで剣を振ってくる。
おいおいおい、いくら転生した時間が遅いって言ってもこんなに実力差があるのかよ……。
そんな愚痴を吐いたとしてもその答えが、この結果だろう。
まず俺は自分は”弱い”という現実と向き合わなくちゃならないらしい。
とは言っても現在アルフは飛ばされていて、テスタロッサは戦闘中。この一番面倒くさいバランスブレイカーを足止めできるのは目下戦闘中の俺しかいないらしい。
「玉砕覚悟で行けばなるようになりますか……」
「……行くぞ」
その言葉と同時に構えを直し、こっちに突っ込んでくる佐倉。
玉砕覚悟とは言ったが、受けに回ることになる俺。二刀流のため攻撃を食らうことはないがそ
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