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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第3話 『はじめまして』
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は『篠ノ之 束』だ。
そして彼女に直接ISを渡したのも篠ノ之 束だろう――しかし、何故?
「…篠ノ之 束が言ってました。『才能と力があるのに勿体無い、『それに君には資格がある』だから報酬と一緒にこれをあげる』とかなんとかで――それで、渡されたのがこの子――"ブラッディ・リーパー"でした」
彼女はそう言って、彼女のISの待機状態のチョーカーを指差した。
「…謎は多いが、どうして君がISを持っているかは大体わかった――さて、ユウ…次はお前についてだが」
エディさんは、真剣な目で俺を見ると
「話したと思うが…今まで"Tempest_Dragoon"が自分の主だと認めて、言う事を聞いたパイロットは一人も居ない――最も、テストパイロット以外はその力欲しさに無理に乗ろうとして暴走――死亡した訳だが…"Tempest_Dragoon"は君が起動させた際、暴走せずに命令を聞いていた――これは、今までになかった事態だ」
"Tempest_Dragoon"が今まで多くのパイロットを殺してきたのは知っている、だけど――俺にはコイツが悪意のある機体だとは思えなかった。
『直感』と言ってしまえば終わりかもしれないが、人を殺すような機体がわざわざ搭乗者を労わるだろうか?そして――尋常ではない加速をしている中、俺に『負荷がそこまでかからない』ようにするだろうか?
わからないことだらけではあるが、今どうこう考えても仕方が無い――恐らく、エディさんが言いたいのは
「俺が"Tempest_Dragoon"を起動させ、コイツを制御してしまった――それどころか自分の『専用機』となってしまった事。何より問題なのが――男である俺が『IS』を起動させた という事ですよね」
そう、本来ならば『ISは男には動かせない』のだ。
ISは兵器としては素晴らしい性能を持っているが、最大の欠陥を持っている――それが、『女性にしか扱うことが出来ない』という事だ。
その最大の欠陥が、今の社会――『女尊男卑』の社会を生んでしまった。
だが、『男』である俺がISを起動させてしまった、それも――『軍用』ISともなれば、これは下手をすれば世界のパワーバランスを壊しかねない事態だということは俺にも理解できた。
大きすぎる力は災いを呼ぶ――ましてやそれが、世界のバランスを壊しかねないなら尚更だ。
今、俺は『本来ならばありえない』状況に陥っている。
自覚が無い訳じゃない、俺だって軍属で――今まで世界の黒い部分なんて沢山見てきた。
だからこそ、コイツの力は危険すぎると思った。凍結しなければ、封印しなければならないと思った。
だけど――今その力は目覚めてしまい、俺に従っている。ある意味では最悪の事態だ。
「そうだ――男であるお前がISを起動させてしまった、という事
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