第三十一章 貴方は何でも知ってるよな
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悪夢を見た。
ユーノと、その、何かあったような……。
たぶん。
シャワーを浴びた。
夢は忘れた。
●
訓練場の端に俺達の訓練を見学するヴィヴィオ。
ヴィヴィオは、知識や、言語がハッキリし過ぎている。
たぶん記憶があるんだろう。元になった人物の。
湧き上がる憤りを隠す。
フェイト、エリオの顔が浮かぶ。
そして、フェイトの追っているジェイル・スカリエッティ。
おそらくは、今後敵となる相手だと思う。
身近にも敵はいるが……。
はやてとか、フェイトとか。
最近のなのはの独占欲も。
すでに、周りの目を気にしない風だし。
何だったら、別に付き合っているのがバレてもいいという感じで、腕を組んで歩いたり、ふとした瞬間にキスをしてきたりと、見せ付けるようにしている。
きっかけは、ヴィヴィオだと思う。
母は強しというが。
なのはの行動はそれとは違う気がする。
正直、俺となのはのお付き合いを隠す必要が本当に必要なのか疑問に思えてきた。
まあ、公開しても良い事などないから今後も隠していくけど。
む、ティアナが遅れたな。
「ティアナ! 遅い! 戦場を見渡せる位置取りが甘い! お前の遅れはチームの遅れに繋がる!」
「はい! すいません!」
ギンガのフォローがあったからギリギリ合格点だが、ギリギリではだめだ。
「初めからやり直し!」
「はい!」
●
「キャロ」
「はい」
キャロ・ル・ルシエはミウラ・ケイタに呼ばれて駆け寄る。
「射撃魔法覚えようか」
「え?」
突然の提案に戸惑う。
私の補助系魔法が頼りないから別の射撃魔法にシフトしなきゃいけないの?
悲しくなる、が。
「キャロの補助系魔法には目を見張る。もう一段階レベルアップしようね」
優しく言葉をかけられた。
ミウラさんに、認められている。
「は、はい! でもいきなりどうして射撃魔法なんですか?」
「うーん。なんとなく?」
え?
なんとなく?
でも、ミウラさんの言う事に間違いはないはず。
「ものは試しに、やってみようか。キャロは身を守るのが動きとして前提にあるけど、攻撃してはいけないという考えが身についちゃだめだよ?」
「はい。わかりました」
やっぱり凄いなぁ。
私達のことをよく考えてくれている。
「ミウラさんは何でもできるんですね」
射撃魔法、高速魔法、格闘術、戦術、戦略指揮など。
本当に色々と教えてくれる。
だから、私はミウラさんが何でも出来てしまうと思うのだ。
「何でもはできないよ。出来ることだけ出来る」
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ヴィヴィオちゃんが来てから、ミウラさんは子供に甘くなったような気がするわ。
私には期待の現れかかなり厳しい。
「
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