暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第22話 王都であれこれ
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ッチャーに交換すると、すぐに資料庫に戻ります。資料庫に戻ってからのアンリエッタの第一声は、「遅〜い」でした。

「ヴァリエール公爵に捕まってね」

 私はそう言いながら、バーガーとピッチャーが乗ったトレイを机の上に置きました。そしてバーガーを、皿ごとアンリエッタの前に差し出します。アンリエッタは公爵の名前が出た事に、少し不安そうな顔を浮かべましたが、食欲優先だった様です。すぐに目の前のバーガーを凝視しました。しかし、なかなか手を出そうとはしません。私はピッチャーからコップに水を注ぎながら、アンリエッタの様子をうかがっていました。

「どーやって食べるの?」

 反応がルイズと全く一緒でした。私はその事に笑いが込み上げて来ましたが、なんとか押し殺す事に成功しました。

「特に作法はありません。サンドイッチと同じ様に、手で持ってそのまま食べます。その際、具が落ちないように注意してください」

 私はルイズの時と同じ説明を口にしました。流石に食べ始めると、ルイズとは反応が違いました。どこか上品にバーガーを食べるアンリエッタを見て、ルイズが普段どれだけ食べさせてもらってないか、不憫に思ったのは私だけの秘密です。

(やっぱりルイズの発育不良は、無理な小食化が原因なのでしょうか?)

 私はそんな事を考えながら、バーガーに齧り付きました。最終的に、私が7個アンリエッタが3個バーガーを片づけました。

「初めて食べたけど、美味しかったわ」

 アンリエッタが、笑顔で言ってくれました。私は嬉しくなり笑顔で頷きました。良い雰囲気になったかな?と思いましたが、次に待っていたのは延々と続くアンリエッタの愚痴話でした。(勘弁してください)

 暫くすると、急に外が騒がしくなりました。私は不審に思い立ちあがった所で、突然扉が開き魔法衛士隊が突入して来ました。呆気にとられている内に、私は捕まり縄を打たれてしまいました。

(ここまで大事にするのですか?)

 私は内心毒づいていると、ヴァリエール公爵が資料庫に入って来ました。私は思いっきり公爵を、睨みつけます。しかし、公爵は涼しい顔で言い放ちました。

「この少年はアンリエッタ姫をかどわかし、トリステイン王国を混乱に陥れた大罪人である」

 やり過ぎだと思った私は、止めようと公爵に詰め寄ろうとしました。しかし次の瞬間、私は床に転がっていました。頬に鈍い痛みが走り、目がちかちかしています。殴られたと気付くのに数秒かかりました。

(ここまでやるか?)

 私は公爵を再び睨みつけます。

「この少年は厳罰に処す。牢に連れて行け!!」

 私は引き摺られて、資料庫から退場しました。私の耳には、アンリエッタが泣き叫ぶ声が聞こえました。

 連れて来られたのは、牢で
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