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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第22話 王都であれこれ
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話しかけて来る人がいました。

「ギルバート」

 話しかけて来たのは父上でした。隣に苛立った様子のヴァリエール公爵も居ます。しかし妙な事に、ヴァリエール公爵に取り巻きが居ないのです。恐らく、アンリエッタの捜索に駆り出されているのでしょう。

「父上。魔の森について、内密なお話があるのですが……」

 父上は頷くと、食堂脇にある小部屋を指差しました。

「公爵も一緒にお聞きになっていただけると助かります」

「今は魔の森どころではない!!」

「お願いします」

「だから……」

「お願いします」

 公爵は苛立ち見せながらも、父上に続いて小部屋へ入ってくれました。私も2人を追って小部屋へ入ります。扉を閉め、聞き耳防止用マジックアイテムの作動を確認すると、私は口を開きました。

「アンリエッタ姫は、王宮資料庫に居ます」

 私の言葉に、父上と公爵が固まりました。2人が固まっている内に、アンリエッタが外に逃げる振りをして王宮内に潜伏している事と、脅されて報告出来なかった事を話しました。そしてジルベールと名乗った事と、食糧確保の為に外に出れた事を話します。

「何故ジルベール等と言う偽名を使ったのだ?」

 公爵が当然の質問をして来ました。

「ルイズの話でアンリエッタ姫は、ルイズの物を奪い取る悪癖があるようなので……。話がややこしくなると思い、ジルベールと名乗りました」

 公爵にも心当たりがあるのでしょう。黙ってしまいました。私の言いたい事は伝わった様で、とても嬉しいです。

「これから如何するかは、公爵にお任せします。ジルベールなる架空の少年に、架空の罰を与えると言う手もありますね。……姫の将来の為にも。その場合はあくまでドッキリなので、あまりキツイ事はしないでください。トラウマになっても良くないですから」

 公爵は一瞬キョトンとしましたが、すぐに私の意図を察したのでしょう。笑みを浮かべ頷きました。

「分かった。国王に相談してみよう」

「その事でお願いがあるのですが、よろしいでしょうか?」

「何だ?」

「私の名前は一切出さないで頂けますか? 出来れば今後も」

 公爵は不思議そうな顔をしました。

「何故だ?」

「目立つと妬みや僻みで碌な事がありません。それにカトレア様の治療法を探すのに、時間が如何しても必要です。下手に国王に目をかけてもらうと、治療法を探す時間が無くなってしまうかもしれません」

 カトレアの事をダシに使ったのは、かなり気が引けますが嘘と言う訳ではありません。(性魔術以外で解決したいだけ)公爵は一瞬だけ難しい顔をしましたが、一応納得したのか頷いてくれました。


 小部屋を出てカウンターに行き、お金を払ってバーガーとピ
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