暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第22話 王都であれこれ
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物でした。

「叩かれた。ソファーに押し倒された。唇を奪われた。それから……」

「分かりました」

 私はそう返事するしかありませんでした。放っておくと、何を言われるか分かった物ではありません。下手をしなくとも物理的に首が飛びます。

 それから暫くは、女の子の話に付き合わされました。女の子が一方的に喋っていましたが、私はそれに大人しく付き合うしかありませんでした。

 凄く高い壺を割って逃げている事。幼馴染にルイズと言う娘がいる事。そのルイズに最近兄の様な人が出来た事。(この時点で、アンリエッタ姫確定ですね)自分も兄の様な人が欲しいが、周りにそれらしい人がいない事。等を次々に話して来ました。そして何かに気付いた様に、私の顔を見ました。

「ルイズのお兄様は、黒髪のギルバートと言う人なんだけど……。あなたも黒髪ね。名前なんて言うの?」

 私はこの質問に、嘘で答える事にしました。アンリエッタ姫と言えば“ルイズの物を略奪する悪癖がある困った人”と言う認識があったからです。それに加え兄代わりが居る居ないで、始祖の降臨祭の時にルイズとアンリエッタ姫が大喧嘩をしたと聞いています。(ヴァリエール公爵情報)

「残念ながら、私の名前はジルベールです」

 英語読みからフランス語読みにもじったがけですが、アンリエッタ姫には分からないはずです。ジルベールなら、トリステイン貴族に同名の人間が多数いるので、アンリエッタ姫では特定出来ないでしょう。

「ならばジルベールに命じます。これより私に兄として接しなさい」

「はっ」

 アンリエッタは名乗っても居ないのに、こんな事言って良いのでしょうか? ……まあ、適当に合わせて有耶無耶にすれば問題ないでしょう。と言う訳で、早速行動に出ます。

「お腹は空いていませんか?」

 私の質問に、アンリエッタは口をへの字にします。しかし体は正直でした。ぐぅーと言う音が、アンリエッタのお腹から聞こえました。途端にアンリエッタの顔が真っ赤に染まり、俯いてしまいました。

「すぐに食べる物を持って来ます」

 私はそう言って立ち上がると、アンリエッタの頭を撫でてから扉へ向かいました。

「大人しく待っていてください」

 私の言葉にアンリエッタは、顔を真っ赤にしたまま頷きました。

 廊下に出て食堂に到着すると、外の状況は思ったより逼迫している事が分かりました。不味いと思いながらも、老コックにバーガーを10個とピッチャーとコップを頼みました。

 実はベーコンハシバミバーガーの作り方を教えて、何時でも作ってもらえるようお願いしたのですが、相手をしてくれたのが引退寸前の老コックだけでした。忙しいのは分かりますが悲しいです。

 料理が出来るのを待っていると、突然私に
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