魔法先生ネギま!
0248話
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ーで俺が使っているグレイプニルの糸にSPを消費する事で切断力を与えたアレに近い。
「さて、どうする? このまま何も出来ないのであれば、そろそろじじぃの所へと連れて行かせて貰うが」
エヴァンジェリンの言うじじぃというのが誰かは想像するしかないが、捕縛した俺を連れて行くとなると恐らく上司か何かだろう。この世界の事を知るにはそれもいいかもしれないと一瞬考えたが、そこに行けばまず間違い無く千鶴とあやかは何らかの処置――恐らくは記憶操作――を受ける羽目になるのだろう。さすがに恩人である2人にみすみすそんな真似をさせる訳にはいかない。
「しょうがない。……千鶴、あやか。先程と同じく目を」
「え? ええ」
「分かりましたわ」
俺の台詞に頷き、目を瞑る2人。それを確認してから糸に触れないように指をパチンと鳴らす。
「何だ?」
その様子を愉快そうに見ているエヴァンジェリンだったが、唐突に俺の隣へと開いた空間倉庫を見ると眉を顰める。
「影の倉庫、か? いや、違うな。これもまた初めて見る魔法だ」
「なら、これは見た事があるか? スライムっ!」
空間倉庫から一瞬にして飛び出してきた銀色のスライムの触手が俺の周囲を踊り回るかの如く縦横無尽に暴れ回る。当然そこに存在する糸を切断・吸収しながら、だ。
「馬鹿なっ! 幾ら封印状態とは言っても私の魔力を纏わせた糸だぞ!? それをこうも容易く!」
「さて、今度はこちらの番だな。踊れ、スライム!」
「スライム!? 無詠唱の召喚魔法か? いや、しかし……くっ!?」
スライムから放たれた水銀の鞭による一撃だったが、それを後方へと跳躍する事で何とか回避するエヴァンジェリン。なるほど、千鶴とあやかの知人という事で殺す訳にはいかないと手加減した一撃だったが、それでも回避するか。
『魔法の射手 氷の10矢!』
懐から取り出したビーカーのような物をこちらへと投げつけ、同時に先程の男達のような呪文を唱えるエヴァンジェリン。するとビーカーが砕けるや否や、氷の矢が10本こちらへと飛んでくる。
だが、スライムを出した今の俺にそんな攻撃が通用すると思ってもらっては困る!
俺の意志に反応したスライムが防御形態へと姿を変え半ば壁状になって目の前に展開。氷の矢を受け止める。
攻撃が終了し、スライムの壁が崩れるとその向こうにいたのはある種呆然とした様子のエヴァンジェリンだった。
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