第三十七話〜言葉〜
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る。
その光景を見たライは、クロスミラージュに実装されていたその武装の意味をなんとなく察する。更になのはがティアナに何を言ったのかも予想がついた。
「………余計なお世話だったのかな……」
ライがそう呟いた瞬間、何故か茂みにいる4人と1匹となのはの視線が集まる。
「えっ」
そのいきなりの反応にライは困惑する。そしてそのまま数秒が過ぎ、いい加減その場にいるのが辛くなったライは踵を返そうとするがその前に声が上がる。
「待って!」
その声を発したのはなのはであった。
「少しお話しよう」
なのはのその言葉を聞きティアナもライの存在に気付く。泣き顔を見られたのが恥ずかしいのかティアナの頬は朱に染まっていた。このままいなくなるのも不味いと感じたライは2人に近づき腰を下ろした。
「えーと、話って?」
「うん、ライ君はあの時どうして私たちの模擬戦に割って入ったのか、ハッキリとした理由を聞いてなかったから聞こうと思って」
「!」
なのはの質問にティアナは気になっていたことなのか強く反応した。
「……あの時、2人の姿がルルーシュとスザクの姿に被って見えたんだ」
「ルルーシュ君とスザク君に?」
なのはの確かめるような質問にライは首肯して答える。
「あのブラックリベリオンの時、僕はそれをある意味目の前で見ていたのに2人を止めることができなかった。だけどあの模擬戦の時は違った」
「「……」」
ライの独白するような言葉を2人は真剣な表情で受け止める。
「僕はあの時と違って何かできるかもしれない。あの2人のようなすれ違いを防げるかもしれない。そう思えた時にはもう2人の間に飛び込んでいた」
そこまで言うとライは2人に顔を向け、どこか自嘲的な笑みを浮かべ呟いた。
「でもそれは余計なお節介で、無駄なことかもしれなかった」
今、ティアナの手に収まるクロスミラージュを見てライは心のそこからそう感じていた。自分があの時介入しなくとも、この2人はちゃんと分かり合うことができたのだと思えたのだ。
「そんな――」
「そんなことありません!!」
ライのその表情を見たなのははライの言葉を否定しようとするが、ティアナの声がなのはの声を遮る。
「ライさんは私たちのために動いてくれました!私たちに理解してもらうために自分の過去も明かしてくれました!それは決してお節介でも、無駄なことでもありません!!」
そう断言するティアナに驚くライとなのは。そして2人は気付いていなかったが茂みの方の4人と1匹も驚いていた。
そしてその叫んだ本人は冷静になったのか、羞恥の表情を浮かべ慌て始めていた。その光景が可笑しくて、それでいてどこか愛おしく感
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