第13話
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んなに恥ずかしいのよ!!
「あ、これは失礼いたしました。 私、友永 風音と申します。 このIS学園、一年一組に在籍させていただいております。 代表候補生である 鈴ちゃんにお名前を憶えていただけるならありがたいですわ。 風音でも何とでもご自由にお呼びください」
「あ、これはご丁寧にどうも。 風音さんって呼ばせていただいても?」
「何とでも構いませんよ。 何ならふーちゃんでもいいんですよ?」
「いや、流石にそれは……」
いくら私でも初対面の人をいきなり呼び捨てにしたりはできない。 ましてや、相手がこんなお嬢様っぽいならなおさらである。
「そういえば迷ってらした様子ですけれど、案内板はご覧にならなかったのかしら?」
友永さんからの疑問の声。
え!? 案内板なんてあった!!?
「え!? 案内板ですか? どこにあったんでしょう? 私、校門の方から来たのですが、そんなものなかったと思いますけど……」
「はい? えっと……、案内板は校門を入ってすぐのところにあるのですが……、気が付きませんでしたか?」
はぁ!? あんなところにあったの!? あ、そうか、あのウザキャラをあしらってたから気が付かなかったのかも……。
「あ、ははは、急いでいたもので……」
乾いた笑いを返すことで精いっぱいだった。
その後も受付に案内されながらいろいろと話をした。 校門付近で人をブッ飛ばしたって言ったときはすごく驚いてたみたいだけど、相手の特徴を聞くと、何やら納得したような顔をして、ケータイを取り出し、「車車さん? 私です……。 ええ……、ええ……、それでは校門付近らしいので回収をお願いいたします」と、どこかの誰かとやり取りをしていた。
もしかして執事? 学園内に執事を潜ませてるってこと? どんだけお嬢様なのよ……。
無駄に広い施設のうち、校舎を二つほど越え(私はどれだけ迷っていたんだろうか?)、私もだいぶ風音と打ち解け、敬語が取れ始めたとき、風音は突然こういった。
「鈴ちゃん。 私たちはもう友達と言っていいですよね?」
ちょっとうるんだ瞳で、泣きそうな声で聞いてくる風音。
当たり前じゃない!!! だからそんな泣きそうな顔しないで……。
「当然よ!! もう風音とは親友と言ってもいいわ」
私のこの発言を聞いて風音の顔がぱっと輝く笑顔に変わる。
「そう? じゃあ、もう堅苦しいしゃべり方なんてしなくていいよね。 いや〜、堅いしゃべり方なんかしてると肩がこっちゃうね。 ほんと、どこかマッサージでもうまい人いないかしら? セシリンとこの執事さんとかそういうのうまそうだよね。 それよりも、全自動こりほぐしマシーンでも作ったほうが
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