TURN71 ベルリンへその五
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「人類史上最大の天才を失ってはいけません」
「それにあの人が太平洋に来てくれれば凄いからな」
東郷は国益から話した。あえて自分の感情は述べなかった。
「経済政策も技術も飛躍的によくなる」
「今以上にですね」
「ようやく第六世代の艦艇を普通に配備出来る様になったがな」
「その第六世代の艦艇をですね」
「改良出来る、だから大きい」
こうエルミーに話す。
「今から行こう」
「ベルリンに、ですね」
「道はわかるよな」
「はい」
このことはエルミーもよく知っていた。
「日本に来るまでに通った道ですから」
「ならいいな。今から行こう」
「有り難うございます」
エルミーは涙を抑えて三人に礼を述べた。
「総統の為にそこまで」
「困っている女の子は見過ごせておけないからな」
東郷はいつもの軽い調子で述べた。
「だからだ、気にするな」
「長官は男性にも優しいので」
日本はエルミーに東郷の隠している部分も話した。
「こうしたことは絶対に見過ごされません」
「そうですね。長官はそうした方ですね」
「ははは、男はどうでもいいんだがな」
東郷はこのことについてはこう言いつくろった。
「まあとにかく行くか」
「それでは」
こうしてエルミーは東郷や日本達の助けを受けてレーティアの救出に向かった。秋山はそれと入れ替わりに海軍長官室に入った、だがここで。
置手紙を見てまずは卒倒した、それから彼を必死に探したが。
海軍省に来ていた日本妹にこう言われたのだった。
「長官なら兄さん達と一緒にエルミーさんの潜水艦に乗り込まれましたよ」
「まさか」
秋山は即座にわかった、それだけで。
「レーティア=アドルフ総統の救出に」
「はい、行かれました」
「そんな話は初耳ですが」
「いえ、帝と柴神様は御存知ですが」
「そして妹さんもですか」
「出港間際に兄さんに言われました」
日本は妹には話したのである。
「少し留守にすると」
「しかし何故私に仰らなかったのか」
「秋山さんはお話を聞かれたらどうされていました?」
「当然止めています」
あまりにも無謀だからだ。常識はの秋山は即座に答えた。
「無茶です、幾ら何でも」
「兄さんの隠密行動と韓国さんの爆走があってもですね」
「韓国さんも行かれたのですか」
「はい、そうです」
「それでは」
秋山はこのことから一つの未来が見えた、そしてその未来が今目の前に来た。
平良は何とか普段の冷静さを保ちながら秋山達の前に着て問うてきた。
「韓国殿のお姿を見ませんでしたか」
「ベルリンに行かれました」
日本妹は彼にも答えた。
「アドルフ総統を救出に。兄さん達と共に」
「・・・・・・・・・」
平良はまずは沈黙した。そして何とか己を保つ
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