第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第9話:めんどうとか言うな!
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ん……ウルフさんは私達の為に、あえて戦闘には手を出さないでいるのよ。今後私達が強敵と戦う時の為に!」
「はぁ? 私達の為ぇ〜?」
これ以上ないくらい胡散臭そうな思いを顔に出すリューノちゃん。折角の美人が台無しだ。
「ふぅ……リューノ、よく聞け。リュカさんやティミーさんに比べれば、俺なんてまだまだ弱っちぃ! それはちゃんと自覚している。だけども、今の君達……つまりリューノ・シン君・マーニャさん・ミネアさん達に比べたら、俺の方が圧倒的に強いだろう! 別に自惚れで言っているワケじゃないぞ。何だったら、今すぐ4対1で戦ってみるか?」
「そ、それは……解っ「是非お願いします!」
ウルフさんの事を知っているリューノちゃんは、彼の台詞に納得して引き下がろうとしたけど、俺としては彼の強さを知りたかったから、負ける事を前提で戦いを挑んでみる。
「え〜……しくじったぁー! “やる”って言う奴が居るとは思わなかったよ〜」
本気でめんどくさがるウルフさん。
でも言質を取った以上、手合わせをしてもらわないと……
「ふ〜ん……面白そうじゃない。私もアンタの強さを実感したかったし、是非戦ってもらいたいわね!」
目のやり場に困る美女マーニャさんが、俺の気持ちに同意してくれた。
「くそっ……リュカさんがトコトンまで惚ける理由が解ったよ。圧倒的に強いとか言っちゃうと、腕試ししたがる奴が必ず居るのね……はぁ〜、ホント…リュカさんは凄いなぁ……」
ウルフさんは大分嫌々みたいだが、既に4人が臨戦態勢に入っている為、渋々身構えてくれた。
流石に4対1だ……
ある程度は良い勝負が出来ると思っていたのだが……
蓋を開けたら大完敗だった。
リューノちゃんのヒャドと、マーニャさんのメラで、先制攻撃を開始したのだが、即座に唱えたウルフさんのバギマにより、二人の魔法は掻き消され、同時に突っ込んで来た重い一撃でミネアさんが吹き飛ばされる。
俺も反撃を試みたのだが、ウルフさんが唱えたボミオスと言う俺の知らない魔法で素早さが下がり、何も出来ないままリューノちゃん・マーニャさんが足払いで倒されてしまう……
やっとの思いでウルフさんの下に近付いた時には、俺の首筋に彼の剣が当てられており、身動きする事も出来なかった。
「満足かい?」
ウルフさんは爽やかで格好いいスマイルのまま、息も切らさず俺達に話しかける。
俺達4人は、たった1分くらいの戦闘で息が上がっており、彼の顔をまともに見上げる事すら出来ない。
「言っておく……俺なんてザコだ! 俺の尊敬する義兄……ティミーさん相手だったら、お前等と協力しても1分で負ける! 更に師匠のリュカさん相手だったら、ティミーさんを仲間に加えても、1秒未満で瞬殺されるだろう」
「そ、そんな強い人が居るな
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