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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第十幕 「全てはこの一歩から」
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ままだ。ならば――
「う・・・おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「なっ・・・きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
全身の筋肉をフルに活用して拳を連打!連打連打連打!!連打連打連打連打連打連打連打連打連打連打連打連打!!!
有らん限りの集中力と神経を総動員してひたすらに殴りつける。それは体当たりに並ぶほどに原始的な戦闘方。こんな動きをISが出来るのか、と疑ってしまうほどに速く猛撃を加え続ける。IS越しにも拳を握る確かな感触と手ごたえが響く。
“投桃報李”を発動し続けることによって少ないエネルギーがさらに減少してゆくが、それを上回る勢いでブルー・ティアーズのエネルギーも削れてゆく。
セシリアは抵抗を試みるが、この状況下では最早為す術がないのかただ防御を固めている。
= = =
『うぅぅああああああああああああああ!!!』
「な、何という荒々しい拳だ・・・」
「ふむ・・・あいつめ、また腕を上げたようだな」
「おぉー・・・世紀末救世主になれそうなラッシュだねぇ」
風花の嵐のような猛攻。時折蹴りなども織り交ぜながらも次々に拳を叩き込むその姿はまさに闘鬼。大地を揺らすような咆哮も相まって、今のユウはまるで別人のように勇ましかった。
「お、織斑先生!何ですかあの動き!?ISで相手をタコ殴りなんて前代未聞ですよ!?」
「うむ・・・あれが結章の戦闘スタイルだ、としか言いようがないな」
千冬はユウの本気を何度か見たことがある。彼の戦法はいわゆる剛の拳を前面に押し出した戦い方で、一度懐に入れてしまうと相手が倒れるまで殴り続けるというシンプルすぎるもの。
そこにあえて普通ではない点を挙げるなら、ユウの拳を放つスピードであろうか。
とにかく拳を振り抜く動作と次の拳を叩き込む動作が速い。世界最強の千冬が言うのだから相当なものである。彼との戦いに手慣れた者でなければ初見であのラッシュから逃げられるものは難しいだろう。
しかし、千冬の表情は硬かった。
「だが・・・このままでは結章は負け可能性が高いな」
「えっ!?あんなに攻めてるのにですか!?」
「そうだ。いや、攻めているからかな?」
そう言って目を細める。モニターの先で戦うユウはそれに気付いているのだろうか。いや、恐らくわかっていてやっているのだろう。どちらにしろ今の風花に取れる戦法はそれだけなのだから。
= = =
「おりゃぁぁ!!てぇい!!ふっ!!はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
(ぐっ・・・!攻撃に切れ目がない!これでは為す術が・・・!!)
まるで無数の拳が同時に殴りかかっているような錯覚さえ覚える突き。
普段の素行からは想像もできないほどに激しく荒々し
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